ロマン主義アニメ研究会

感想、考察、等。ときどき同人誌も作ります。ネタバレ注意。

【新刊】『紫之創の「ハレノヒ」のために』(スパコミ関西29・3号館 I15b)

当サークル新刊のお知らせです。創くん考察本シリーズです。がんばって書きました。インテックス大阪、通販あり。よろしくお願いします!

頒布情報

3号館  I15b @ SUPER brilliant days 2023夏[SUPER COMIC CITY 関西 29](インテックス大阪) 2023/8/20(日)

【新刊】読解:紫之創の「ハレノヒ」のために 〜あんスタ「出発新GO!」イベントをめぐって』 (B5・56 頁・500円)

【既刊】も持っていきます。『読解「紫之創の物語」について 〜あんスタ「フィーチャースカウト創編」をめぐって』(B5・76 頁・500円)

お待ちしてます!

通販情報

フロマージュメロンブックス

https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=2051151

虎の穴

https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031090379/?circle_new

BOOTH

https://miusow.booth.pm/items/5067469

 

新刊内容

最近の「Ra*bits」紫之創くんの内面の変化や成長について、「社会人☆門出を出発新GO!」イベントを中心に、過去のストーリーや楽曲、衣装、MV、SPP、スタライ等、広く参照しながら考察します。

「アイドル・紫之創」を引き受けることとその「未来」について。アイドル以前に、人間・紫之創としての根本的な価値観や世界観について。創くんたち「Ra*bits」の尊さの根源としての「ハレ」と「ケ」。創くんオリジナルSPPの変化。創ラップの意味。スーツ姿がもたらしたもの。過去イベとの比較。等々についても考えます。

 

 

 

 

■サンプル(pixivと同内容)

 

【概要】

最近の「Ra*bits」紫之創くんの内面の変化や成長について、「社会人☆門出を出発新GO!」イベントを中心に、過去のストーリーや楽曲、衣装、MV、SPP、スタライ等、広く参照しながら考察します。

「アイドル・紫之創」を引き受けることとその「未来」について。アイドル以前に、人間・紫之創としての根本的な価値観や世界観について。創くんたち「Ra*bits」の尊さの根源としての「ハレ」と「ケ」。創くんオリジナルSPPの変化。創ラップの意味。スーツ姿がもたらしたもの。過去イベとの比較。等々についても考えます。

 

【テーマ、キーワード】

「アイドル・紫之創」〝として〟の存在 / 鏡像、ギャップの統合 /「良い子」と実存 / 創ラップ考 / 「図書室」と創くん / 「明星先輩」とは何か / アドニスアニミズム / ハイトーンのライトブルーにはライトグレーを / 「ハネた髪」の構造 / パラドキシカルな欲望 / 創くんから見た世界 / 養う・養わない / いま「ここ」 / 「ぼくの好きなこと」 / アイロニー / 「成りたい自分」・「向き不向き」 / 桃の花、桜の花 / 「Ra*bits」電車の夢路 / ロマンティシズムと成長 / 「うさぎの森の音楽会」的転回 / 美しさ / 祈り / 「オリジナルSPP」≠何処へでも此世界の外へ / 「物語」を紡ぐこと / ハレとケの「回転舞台」 / 「ぜんぶ」の輝き / オシゴト・お仕事・推し事・「押し」事 / アラーム、スヌーズ

 

【目次】

はじめに ~創くんの本当の美しさ

第1章 「アイドル・紫之創」〝として〟の存在

★「紫之創の物語」を紡ぐ ~「リクルートスーツ」考

──ハイトーンなライトブルーには、ライトグレーのスーツの方が

──この違和感、ギャップの根底にある事態

──「物語」に耳を傾ける 

──「良い子」と実存  

 (1) フィーチャースカウト  

 (2) スタフェス  

 (3) お菓子の家   

★ 「アイドル像」を受け止めて ~「出発新GO!」  

──「オーダー・メイド」でも、レディメイドでも     

──「アイドル・紫之創」になる         

──「昔のぼく」と向き合う     

 (1) 「良い子」だった過去        

 (2) 「講堂」で泣いていた過去       

 (3) 「かわいい」と褒められてきた過去   

──(補足)友也くんも     

★ 創くんから見た世界 ~いま「ここ」で   

──「図書室」にいる創くん   

 (1) 「ひとり」の創くん  

 (2) ドーリーナイト    

 (3) 「想い」の連関 ~アドニスアニミズム   

──「ぼくが好きなこと」   

──寄り添う「アイドル」  

──祈り     

──創める、創る   

──(補足)「かっこいい」の再解釈 ~「明星先輩」と創ラップ

 (1) 「かわいくてかっこいい」

 (2) 「明星先輩」という鏡像     

 (3) 創ラップ       

第2章 紫之創の「ハレノヒ」のために    

★ハレとケ ~「ぜんぶ」の輝き   

──〝ハレ〟と〝ケ〟が「回転」するステージ   

──「ハネた髪」の構造     

──〝尊さ〟の根源     

★ 「Ra*bits」の夢路 ~「ハッピースプリング」から

──「出発進行!」と「出発新GO!」

──「しおり」と「プレゼン」 

──「桃の花」から「桜の花」へ    

──(補足)みんなのに~ちゃん、みんなもに~ちゃん    

★ 応援する/される ~パラドキシカルな願望   

──尊い瞬間がいつまでも続いてほしいけど

──養わせてくれない        

──「うさぎの森の音楽会」的転回   

★ 推し事からお仕事へ ~創くん「オリジナルSPP」の変化

──これまでの紫之創オリジナルSPP  

──「ハレノヒSugar Wave」紫之創オリジナルSPP    

──「鏡」の国のしののんから      

★ あとがき ~本当の創くんの美しさ 

 

 

【本文一部抜粋】(はじめに~第1章冒頭)

 

★ はじめに ~創くんの本当の美しさ

 

 創くんセンターのユニット新曲イベント「社会人☆門出を出発新GO!」 が終わって、1月から2月になっても、3月に入っても、 < 中略 > 彼らと同じ季節を追いかけながら、ずっと、あのときの創くんのことを考えていました。

 創くん、本当に綺麗だったな……って。今まで見たことがないくらい──いいえ、ずっと見てきたはずだったのだけど、きっと表面的な美しさに目が眩んで直視できていなかったのかもしれません。彼の内面の世界の美しさを。見慣れない「スーツ」姿の奥に、彼の魂の美しさ、〝優美さ〟のようなものが輝いていました。

 いつも創くんは、外見的な美しさがあまりにも明るく輝いているがために、眩しすぎて、私は彼の内面の美しさを直視できていなかったようにも思うのです──だとすれば本当に創くんに申し訳ないし、恥ずかしいことです。

 こんなふうに申し上げると、いえいえ、創くんがとっても素敵な「良い子」で、心も美しい子に見えるというのは、むしろ昔から有名なことだったのではないか、とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。けれども、〝幼さ〟(そしてその中にある純粋さ、というよりも〝単純さ〟)や、〝弱さ〟といったものと、この〝心の美しさ〟とは、しばしば区別が難しく、混同されがちなものではないでしょうか。

 でも創くんは、幼いから、弱いから、心が美しく見えていたのではなかったのです。むしろ逆。強いから、賢いから、心が美しく見えていたのです。ここがとても重要なところだと思います。

 そんな意志の強さ、知性の高さ、といった創くんの、いわば〝本当の美しさ〟を、見慣れぬ「リクルートスーツ」姿の彼が活躍するストーリーを通じて、しっかりと見つめることができました。第1章は、そんな観点から、創くんの存在そのものや、世界を探検してみたいと思います。

 ところで、こうして強く賢く美しく、優美に成長している創くんは、これからどんな「大人」になっていくのだろうと、とても楽しみですが……同時にこれは、創くんをいつも見ていて、いつも追いかけていて、見守っている私たちにとっても、ある種の変化を要求するものなのではないでしょうか。なんだかそんな気がするのです。第2章では、この予感の基礎にあるものを、少し掘り下げてみたいと思います。

 そんなわけで、イベントが終了しても、私の中ではずっとあの「ハレノヒ」が終わらなかったのです。そして、そうこうするうちに、いつの間にか出来上がった本です。

 それではどうぞご一緒に、創くんのことをお話ししてまいりましょう。

 

第1章 「アイドル・紫之創」〝として〟の存在

 

★「紫之創の物語」を紡ぐ ~「リクルートスーツ」考

 

──ハイトーンなライトブルーには、ライトグレーのスーツの方が

 

 Live2Dや、スチルイラスト (=カード才能開花前 )の「リクルートスーツ」姿の創くんは、非常に新鮮で、珍しく……というより、正直なところ……、ライブ衣装「出発新GO!」衣装はとっても華やかでかわいかったものの、それに比べて「リクルートスーツ」姿の創くんは、ちょっと地味すぎるというか…… < 中略 > もっとはるかに美しくて可愛らしく、魅力的に見える創くんの姿を、他にたくさんたくさん、それこそ無数に私たちは知っています。 < 中略 > せめてもう少し明るめのお色、例えばライトグレーのスーツなどを選び、創くんの髪色と同系色のネクタイなどを合わせたら、もう少し印象も違ったのではないでしょうか。

 

──この違和感、ギャップの根底にある事態

 

 けれども、創くん自身は、今回の「リクルートスーツ」がけっこう気に入っているようです。似合っていますか? と、プロデューサーに尋ねたりしています 。プロデューサーがスーツで働いているのをかっこいいなと思っていたようで、なかなか気に入っている様子ですよね。

 < 中略 > 

 このギャップは、突き詰めれば、周囲のみんなが創くんに何を期待するかということと、創くん自身が何を大事にしているかということとの間にあるギャップです。これは当たり前と言えば当たり前のことですが、どうしても外見が、私たちの興味を惹きます。外見のかわいらしさ・美しさが飛び抜けているために、つい私たちが創くんについて何かを言おうとするとき、どうしても外見のことに比重を置いてしまいます。けれども創くん本人が自己自身のことを考えるとき、そういうことよりも何か別のことに比重を置いている。こうしたギャップが、濃紺の「リクルートスーツ」を喜ぶ創くん本人と、ライトグレーの方が似合うのに、などと思ってしまう私(たち……がいるのかどうかわかりませんが)とのズレを産んでいるのです。実際、本書で後に検討するように、周囲が期待する「アイドル・紫之創」と、創くん自身(「ぼく自身」)との間には、ある種のギャップ、乖離、ズレのようなものがあったようです。それは悩みの種でもあった。そして今回の「体験入社」は、まさにその問題に取り組んでいるようなのです。

 創くんは、今回、まるで本当の会社員みたいに変身して「体験入社」ができること、その内的な価値の方に比重を置いてワクワクしたり喜んでるのです。この企画は、華やかな外見をある程度封印することで、かえって創くんの内面の美しさが輝き出る、そういう意味があると言ってもいいかもしれません。創くん自身の内面、より詳しく言えば「アイドル」としてではなく、一人の固有の人生を生きる創くん自身のことを、よりよく理解することができるのではないでしょうか。

 

──「物語」に耳を傾ける

 

 それでは、その創くん自身というのは結局、何なのでしょう? これは〇〇です、と直接的に簡単に言うことはできないでしょう。そもそもそれはそういう性質のものであって、本当のところは創くん自身にしかわからないことであり、それで良いからです。

 けれども創くんはときどき、語る。特に最近は徐々に、過去を語っています。私が思うに、このことが重要です。 < 中略 > 

 例えば、「出発新GO!」イベントストーリーで非常に印象的だった「夢」の場面。旧ユニット衣装でステージに立つ過去の創くん(「昔のぼく」)を、今の創くんが「観客席」で見ていました。

 < 中略 > 

 ここで重要なのは、創くん自身が、創くんなりに、一つの「物語」を紡ぐことです。だれか〝ひと〟の、ではなく「紫之創の物語」を、創くん自身が語ろうとしている、という点です。「これからも精いっぱい、ぼくなりに紡いでいきますね/『めでたし、めでたし』で終われるような、紫之創の物語を……♪」

 「みんな」の、だれかの、「Ra*bits」の、ですらない──そういった〝ひと〟の物語ではない。それ以前の、創くんがこの世界に生きる一人の固有な人間として紡ぐ「物語」なのです。そういう語りを、創くんは徐々にするようになる。

 そして、自分だけの「紫之創の物語」を紡ぐことは、「自分らしい」未来へと進むことでもある。創くんが最近、過去を語るのは、そのような意味があると思います。後でお話しするように、創くんは徐々に自分の意志で選んだ「未来」に進もうとしています。実際、先ほどの「夢」の場面では、「昔のぼく」に対して「未来に繋がっていますから」 と語りかけていました。過去を語ることは、未来を語ることでもあるのです。 < 中略 > 

 だから私たちは、その「物語」に耳を傾けましょう。そうすることによって(のみ)、私たちは、本当の創くん自身、「ぼく自身」を──たとえぼんやりとであれ──知ることができるのではないかと思います。創くんは語ることで、私たちに教えてくれている──のかわかりませんが、いずれにしても私たちは、幸い、それを見たり読んだりすることができてしまいます。だれか〝ひと〟ではなく、創くんが物語ること──創くんが、どのように自分の経験を自分なりに意味づけ、「物語」を紡いでいるのかを、見てみましょう。

 

──「良い子」と実存  

 

(1)フィーチャースカウト  

 

< 以下略 >

 

 

サークルカットなど(イラストレーターは楽しい)

サークルカット、変形してインスタ用画像。こういうの作るの楽しいな。イラストレーターの使い方、いまだにほとんどわかっていないけれど、なんとなく操作。「整列」は楽しい。あと「重ね順」。

 



 

 

天体の持つ美しさと冷たさ──『フラガリアメモリーズ』のクラークステラについて(サンリオ)、またキキララの貴族的解釈

『フラガリアメモリーズ』。まだ私もほとんどこのコンテンツのことをわかっていません。公式ホームページを見ただけです。でも、もうそれだけでいろいろな想いが溢れてしまいました。

このコンテンツの世界観や設定には、サンリオの理念のようなものがちゃんと反映されているように思えますし、キャラクターたちもとても良い形で、見た目のみならず内面的にも、その特徴が「騎士」たちに落とし込まれているように感じました。

けれども、私の場合、なんと言っても「キキララ」(リトルツインスターズ)です。特に、キキくんのキャラ。「クラークステラ」さん。(敬称は何がいいのかな。「クラく〜ん!」とか気楽に呼んだら怒りそう──というか、怒りもせず、ただ目線も合わせずに無視して立ち去りそう。そしてそこが良い。)

もう、最高です。一言で言えば。本当にまだ公式ホームページを見ただけなのですが、いろんなことがブワ〜っと頭の中を駆け巡りました。

サンリオ男子』の時も、やっぱりキキララの男子(西宮諒ちゃん)が一番好き、とはっきり言えるレベルで好きでした。キキララの男子かどうかわからない段階で、どう見てもこの子が好きだ……!と思っていて、後からキキララの男子だと分かったとき、キキララファンとして、非常に運命のようなものを感じました。

今回もやはり、公式ホームページをぱ〜っと見ていて、キャラクター一覧をスクロールしながら、もう、一瞬で目に止まりました。え、明らかにこの子が好き……と思いました。そしてその直後に、この子が「キキくん」のキャラクターだと知りました。やはり今回も運命を感じます。この「クラークステラ」さんに。そして、キキララに。*1

(詳しく調べたり、また展開が進むとどうなるかわかりませんが、とにかく、今の感じでは本当に最高です。でも、もしこのコンテンツが元のサンリオの理念やキャラクターをきちんと反映させているのであれば、この感動は、今まで私が「キキララ」、特にキキくんに対して思っていたことが掘り起こされたものだとも言えます。なので、ファーストインプレッション的な感想とは言っても、必ずしもまったくの的外れということにはならないのではないかとも思っています。)

 

もくじ

 

★冷たさ──高貴、かつ、知的

☆冷たい

色白で、知的で(「占星術」などとある)、繊細そうで最高なのですが、でもなんと言っても良いのは、〝冷たさ〟です……よね!!

「アンタの言ってること、理解できないし、

理解するだけ時間の無駄。

…僕には、ルタだけいればいいから。」*2

はあ〜……たまらない。本当にたまりません。

冷たい。この冷たい目つき。

完全に見下したような……。というより、もはやこれは〝見下して〟すらいないと思います。双子のお兄さん(ルタールステラ)と、「キキララ」以外、最初からいっさい無視しているような。いっさいの交通をあらかじめ謝絶しているような──そういう態度にも見えます(かなり私の妄想も入ってますが)。こうしたことの全てが、本当に本当に、とても最高です……。

☆美しく知的で高貴なものにしか許されない冷たさ

美しく、知性があり、高踏的で超越的で、色白で線が細くて──そして、冷たい。

この〝冷たさ〟というのは、このように美しさと知性、意志の強さ、高貴さなどといったあらゆる属性を全て備えた者だけに許される特権だと思うのです*3

占星術の力で人々を導いている。」*4

この超然とした、まさにこの世界から超越しているような態度──「占星術」・知性によって、世界の全てを見透かしてしまっているような……。世界の全体を見る者は、この世界に足をつけていないこと(超越)が必要ですが、そうした高次の足場から「アンタ」に対して、ごく当然のように〝低い者〟として認識しているような感じがする*5

こういう冷たさは、個人的にものすごくツボです……。

 

★〝無機物〟の高踏

もう少し具体的に言えば、この〝冷たさ〟は、もしかすると、無機物から見た有機体の愚かしさ──のようなものがあるのかもしれません。

「アンタの言ってること、理解できないし、

理解するだけ時間の無駄。」*6

このセリフの「アンタ」が、私たち人間を指すのだとすれば。

例えば人間である私たちが、美しい鉱石に触れたときに感じるひんやりとした冷たさ、その独特の心地よさのようなものがある。

☆キキララは無機物

今回の『フラガリアメモリーズ』は、「サンリオが人型キャラクターで贈る、新世代の本格ファンタジー*7と説明がありました。

でも「キキララ」って、元から「人型」のキャラですよね。サンリオの人気キャラクターの中では、そもそも「人型」は実はかなり珍しい方だと思いますが(うろ覚えですが、一般的に人間タイプのキャラは受けない、というような話もあったような気がします)、でもよくよく考えてみたら、人間「型」というだけで、キキララは「人間」ではありません。彼らは「お星様」(天体)だ、というのが正確です。

つまりキキララは、動物でもなく、また人間でさえなく、もっと異質な──すなわち「無機物」のキャラなのです。

それゆえ、今回のコンテンツでは一見、元々「人型」のキキララが、また再度「人型」にデフォルメされたように思えますが、厳密には、無機物(お星様)→人間的な表象(キキララ)→「人型」デフォルメ(クラさん、ルタさん)、という変換のステップを踏んでいるのです。

☆距離、高貴さ

サンリオでも、無機物(っぽい)キャラといえば、KIRIMIちゃん.やこぎみゅんは(有機物ではあるものの)〝食材〟ですから、少し近いかもしれません。また、新幹線や車のキャラ(シリーズ)もありましたよね。でも、いずれも食材やはたらく機械たちであり、人間に親しみやすい生活の相棒のようなところがあります。(またもちろんいうまでもなく、猫やウサギや犬たちは、私たち人間の相棒として長らく馴染み深い存在者たちです。)

それに対して、キキララは〝天体〟です。天体は、私たちを見守ってくれてはいるけれども、しかしつねに私たちと〝距離〟がある。近いようで、とても遠い存在です。ここには何か〝高貴さ〟があると思うのです。

キキララたち「お星様」はシュッととても速く動くので、私たち人間からは姿が見えないのだ、という設定もありました。時間の流れが我々と違うのです。だから、あの可愛らしい双子の姿のイラストは、本来人間が見ることができない姿、いわば、宇宙やお星様の視点での映像なのですね。

姿を見ることができない、でも、いつもそこにいる。こういう距離感が、キキララの魅力なのです。

☆キキララの崇高さ

私はかねがね、この「無機物」というものが持つ、無言の崇高さみたいなものにずっと惹かれています。(例えば「もの派」の美術、巨大なモダニズム建築、異様な形態の鉱石、等々には、崇高の美、ある種のエクスタシーのようなものさえ感じます。)

そして、キキララは、星。「天体」です。

キキララにもまた、私たちの「あまりに人間的な」世界を超越するような、そういう崇高の美があると思うのです。「極上の美、永遠の命……」と言えば『ポーの一族』ですが、キキララたちにも、ちょっとあの一族にも似た美しさを感じます。(キキララも一族というか、きょうだいだけで閉じられて暮らしていますよね──この閉じられた関係というのもたまりません。)

もっとも、キキララにこのような崇高さを感じている人が世の中にどれほどいるのかわかりませんが、私の中でのいわばキキララ解釈──キキララの世界に吸い寄せられて、もう二度と元の世界に戻りたくない、と感じてしまうようなこの独特の引力は、こうした崇高さや超越と切り離せません。少なくとも、私にとってはキキララはそういうものです。

キキとララは、私たちには見えないけど、そこにいる。親しみやすいけれども、超越している。あま〜いキキララの世界観を根底で規定しているのはこういう超越的なハードさであり、このダブルの魅力、いわば甘辛ミックス(?)的なところが病みつきになるのだと思います。

そしてだからこそ、この『フラガリアメモリーズ』の「キキララ」のキャラクター(クラークステラ&ルタールステラ)、特に「クラ」さんの無機質な冷たさを見たときには、ゾっとするほど心に響きました。そう、キキララの根底にあるものはこれよ、と深く納得したのです。

だからもしかすると、逆に、あま〜いふわふわの世界のはずのキキララなのに、どうして『フラガリア〜』だとあのような冷たいキャラなのか? と疑問に感じた人もいるかもしれません。ここはもともとのキキララの捉え方、解釈によって感じ方が分かれるでしょう。

☆たとえば鉱物が喋り出すとして

例えば、〝鉱物〟と会話できる、と言うとかなり異常な感じがすると思いますが、もし仮に、岩、鉱物、天体などが、喋り出したとして、一体何をしゃべるでしょうか? たとえ正しく言語(例えば、日本語)を喋ってくれたとしても、それでもなお、言っていることが理解できない、そういう事態が生じるのではないかと想像します。並の人間には理解できない言葉であり、かつ、それは全くの宇宙の「真理」を語っている──きっと、そういう崇高さがあると思うのです。

サボテンと会話する、と言うと、やはりかなり異様に感じるかもしれませんが、とは言えサボテンはやはり生きている。例えば、ガラス温室を備えた大きな植物園などに行くと、何十年に一回だけ花を咲かすなどというとんでもないタイムスパンで生きているサボテンに出会うことがありますが、ともかくやはり彼らも生きている。長い長い時間が経てば死ぬこともあるでしょう。わずかであれ、生老病死といった点で、人間と「共感」できるかもしれない。しかし、鉱物は、天体は、どうでしょうか。人間はそれらと何を共有しているだろう。

「理解できないし、

理解するだけ時間の無駄。」*8

つまりこれは、「無機物」から見たときの有機体(生命体)の異様さ──愚かさ、効率の悪さ、有限性──のようなものなのかもしれません。

(クラさんのセリフの「アンタ」とは、たぶん、このコンテンツのプレイヤー?のような(実際にはまだどういう形態のコンテンツなのか分かりませんが)、彼らを見ている主観のような人物(キャラクター)のことなのかな?と想像します。例えば、ごく普通のこの世界の人間(「私たち」)が、何かをきっかけにこの世界(「フラガリアワールド」)に行って……といったような設定でしょうか。この世界で「人々」とは「妖精」を指すようです。「騎士」も妖精ですが、特に「ロード」と「契約」した、特別な妖精なのでしょう。(公式サイト「INTRODUCTION」, 同前))

 

★天体たちの白い〝病み〟

これと関連して、もう一点。〝病み〟について。

「…僕には、ルタだけいればいいから。」*9

これを恐ろしく冷たい目つきで言っている……もう本当に最高ですよね(何回も言ってますが)

このセリフにあるような、双子の閉鎖的な関係──たった二人だけの、ともするとやや共依存ぎみな関係──は、言うまでもなく極上に素晴らしいものですが、また同時に、ここにはなんとなく少し〝病んでいる〟ような感じがあります。

けれども、それは〝病み〟であっても、〝闇〟ではない。暗くドロドロしていない。明るく真っ直ぐで、ごく健全に病んでいる。そういう感じがするのです。

☆キキララと〝病み〟

そもそも元々の「キキララ」は、〝病み〟と実は結構相性が良いと、かねてから思っています。

というのもこれは公式設定ですが、キキララちゃんたちは、この酷い地獄のような地球に(「つらいことや かなしいこと」でいっぱいの)、あえて「修行」のために来ているのです。二人はもともとはお父さん星・お母さん星と一緒に「ゆめ星雲」で楽しく暮らしていたのですが、ちょっとわがままな子たちに育ってしまったので、これはまずいということで、ご両親によって、このひどい場所である地球へ送り込まれたのでした。

要するに、天のお星様にとっては、地球(地上)は子どもたちにお灸を据えるにはちょうどいい場所、いわば〝荒療治〟的な感覚なのですね。

確かに〝天体〟から見れば、生命体(特に人間)は、宇宙の砂時計の一粒がするりと下に落ちる、その一瞬の時間よりも、さらにはるかに短い間しか存在することができません。その短い短い生涯の中で、宇宙の全体についてほとんど何も理解できないまま、右往左往して死ぬだけです。どうせ何もできないのだから、その短い間くらい黙って静かにしていればいいのに、それすらもできずに余計なことばかりをして、「つらいことや かなしいこと」を増やすだけです。

(キキララグッズの「砂時計」がかつてあったのですが、私はすぐさま手に入れました。宇宙の砂時計をひっくり返して弄び、人間はこの砂粒の一つよりも小さい……と俯瞰している、そんな〝天体〟のイメージが浮かびます。──キキララちゃんたち自身はそんなこと言わないと思いますけどね。キキララを崇拝する者、例えばこの「クラ」さんならそんなことを言うかもしれません。)

このような地上=地獄という捉え方は、非常に〝病み〟と相性がいいと思います。

☆地上的で、あまりに人間的な、黒くて暗い闇・病み

実際、少し前に、ちょっと黒のモチーフを使った、〝病み〟的な方向性のデザインのキキララのコラボのグッズが出ていました(「リトルツインスターズ DOLLY MIX」シリーズの「EMO」の方ですね。2023年の夏頃)。これはレアだと思ったので私はコレクション的な意味で入手しておきました。

グッズは確かに可愛かったですし、手に入れてよかったと思って大事にしています。けれども同時に思ったのは、キキララは確かに〝病み〟とは相性がいいけれども、やはり暗くて黒い〝闇〟とはあまり合わないかもしれない、ということです。

こういう黒くて暗いイメージは、ドロドロとした体液の循環する有限な肉体を持つ人間の〝病み方〟です。トラウマ、経済的困窮、肉体的苦痛、等々に由来する──そういう物質的=肉体的な、地上的であまりに人間的な〝病み〟です。

それに対して、キキララに感じる〝病み〟は、明るくて白い〝病み〟。

☆白い〝病み〟

「天体」はあまりに明るくて、宇宙の全てを照らし出すくらい明るいがために、まっすぐに宇宙の全てを一挙に〝直観〟できてしまう。もし「天体」が、ものを見たり、思考したり、また喋ったりすることができたとするならば、おそらくこういうことになるだろうと思います。

そしてもしそのような存在者が、一時的にでもあれ、地上で生活することになったとしたらどうでしょうか。必ずそこには〝病み〟が生じます。無限の真理をつねにすでに知っている者が、有限な世界を与えられたら、やはり病むと思うのです。

こうした〝病み〟において、肉体的=物質的な解決策は、一切全く無意味でしょう。観念的な病みに対しては、観念的にしか対処できない。いじけたり自傷したりしても全く無意味です。そんなことも〝明晰判明に〟判ってしまうでしょう。*10

☆知的な階級特有の苦悩

白く明るく眩しすぎるほどの真理。その〝明晰判明な〟出口のなさ。

こういう病み方は、ちょっと高等遊民的と言ってもいいかもしれません。例えば漱石『行人』の「一朗」のような、全てが明晰判明にわかってしまったがゆえの──正確には「全てがわからない」(=出口がない)ということが明晰判明にわかってしまったがゆえの──「神経衰弱」ですね*11

こういう〝病み〟において、その苦悩は、それを共有できるごく限られた一握りの者どうしでしか分かり合えません。例えばあの天体の双子のように。それは当然、二人きりの閉鎖的な関係にならざるを得ないでしょう。

「クラークステラ」たちも「占星術」と言ってるし、宇宙の全体を見透かしているような雰囲気があります。「占星術」は、我々人間の世界でも(ルネサンスごろまで)、まさに宇宙の全体に関する学問そのもののことでした。

こうしたことからも、彼らは間違いなく、知的でインテリなタイプなのだということがわかりますが──個人的に、知的でインテリなキャラクター・人物が大好きなので、この設定はとてもありがたいのですが──、ともかく、彼らのどこか〝病んだ〟ような雰囲気というのも、いわば高等遊民的なそれであって、体液の循環する物質的な黒い病み・闇ではなく、観念的な白い〝病み〟なのではないかと思うのです。(もちろん、現段階での非常に少ない情報からの勝手な妄想にすぎません。少ない情報だからこそ妄想が広がって楽しいとも言えますが。)

キキララは、公式グッズでも雲の上の図書館で読書をするようなデザインもありましたし、読書好きだと思います。キキくんは「くも製造機」なる発明をしたりもしていました。「クラ」さんもまた、「機械に強い」と設定されていますね。

 

★衣装、体型、名前など

それと、衣装のことなども。お衣装もとても素敵ですよね。

個人的なことですが、ちょうど少し前から、キキララを擬人化した半分創作的なコスプレをしてみたいなあと話をしていたところでした(すでにお話ししたように、そもそもキキララはお星様なので、あの子供のような姿がすでに「擬人化」されたものなのですが)。その時、衣装はあの白いスモック?的なシンプルな衣装をベースに、でもよく見ると細かくレースとかが使われていて凝ってるというような、そういう感じがいいかな……などと漠然と妄想していました。ただ可愛いというよりもむしろ、やや退廃的で病んだ雰囲気も出しながら。

もちろん、私たちの妄想していた衣装は漠然しているうえに、特に良いものではなかったと思います。それよりもはるかに良いのが今回のこのイラストの衣装で、とてもしっくりと来ました。

☆お袖

不思議なラッパ型のお袖ですね。元々のキキララたちのお洋服(白いスモック風の服)も、お袖があんなふうに広がって描かれていますね。

単に姫袖のようなものかと思いきや、星座早見盤か占星術の魔法陣のような、円形のモチーフが連なった繊細なレースのような作りになっています。魔法陣袖とでもいうべきでしょうか。

☆襟、首元

首から胸元の部分にも、やはり同じ円形のモチーフが連なった特注レース?が用いられています。美しいです。「ルタ」さん(ララちゃんのキャラ、お兄さん)は白なのに対して、「クラ」さん(キキくんのキャラ、弟さん)は黒になってますね。この白と黒というのは、何か対照的な意味合いがあるのかもしれません。

☆優雅で繊細

こうした繊細な作りのお袖や襟は、まず第一に、ちぎれそう……とつい思ってしまいました。もしこの衣装を、通常の人間が日常生活で着ていたら、どういう暮らし方をしているかにもよりますが、大体たぶんあっという間にどこかに引っ掛けたりして、伸びたりちぎってしまいそうです。また何かをひっくり返したりしてしまうかもしれない。

もちろん、日頃から着慣れていたらそうでもないのかもしれませんが(例えばロリィタファッションを着慣れると、割といろんなところへも着て出かけられるようになっていくように)、どう見てもかなり繊細な作りだということは明らかです。他のキャラに比べても、特に壊れやすそうな作りの衣装だと思います。

ここから私が妄想したのは、彼(ら)は、おそらく日常の動作などもとても繊細で、優雅で、美しいのだろう……ということです。

(もちろん、今の段階では彼らの「日常」とか「生活」といったものがそもそもどういうものなのか、なんとも言えませんが。「妖精」ですし。ただ、繊細で優雅で高貴で……といったようなキャラクター・人物が私は個人的にとても好きなので、そうだったら良いなと期待を込めてこう想像しています。)

そもそも「キキララ」にも、やはり常にそういう繊細さ、優雅さを感じていました。

☆知性

また、キャラクター紹介では、「クラ」さんは、「兄[ルタ]を守るためなら自ら矢面に進んでいく」と書かれていました。

このコンテンツの世界観がまだよくわからないのでなんとも言えませんが、「騎士」と言うくらいですから、おそらく何かバトル的なこともするのではないでしょうか。

世界観の説明では、「シーズ」なる、なんらかの「不安」な要因がいる(ある)ようです。「矢面に」というのも、きっとこうした存在者に対する、なんらかのバトル的なものを指しているのかもしれません。

しかしながら、こうした壊れやすそうな繊細な衣装で、かつ〝バトル〟をする──これは一体どういうことなのでしょうか。少なくとも、殴る蹴るなどの素朴な戦い方ではないのだと思います。

妄想するに、彼(ら)はこのちぎれそうな繊細な衣装をお召しになったまま、涼しい顔をして、いっさい汗もかかずに、何か魔法的な力によって戦うのではないでしょうか(無機物は汗をかかない)。「占星術」はもともとやはり魔術的なものです(ルネサンスまで、魔術と学問は一体のものでした)。

(汗をかくのは嫌いだな、とか言ってほしいですね……。潔癖症とまでいかないけど、ややその傾向があってもいいな。──潔癖症や神経質さもまた、こういう超越的に美しい少年の特権だと思います。)

☆ズボン、身長など

「ルタ」さんは長いズボンで、「クラ」さんはショートパンツです。

特に「クラ」さんは、膝上丈、とても良い長さのおズボンですね……。これはもちろんいうまでもなく(?)、こうした繊細な色白インテリ美少年が着るべきものだと思います。

お膝の美しい骨格、そしてそこから伸びる細くて美しいおみ足。とても素晴らしいのですが、やはりまた、キックやらパンチやらが得意な感じはしません。

それにしても、イラストを見る限り、けっこうスラリとした体型ですね。身長はどのくらいあるのでしょう。というか、「妖精」さんなので、身長とか体重とか、そういう概念があるのかどうかもわからないのですが。

(元のキキララちゃんは、月に腰掛けたり星を釣ったりといろんなことをしているので、おそらく通常の人間的感性における「空間」の概念が適用されない存在なのかなと思っています。キキララの「超越」はここにも感じられます。)

ただ「クラ」さんは、たとえ身長が高くても低くても、どちらの場合も、それぞれの「良さ」があるなと思っています。

☆名前について ラテン語、ドイツ語

「クラークステラ」Klarkstella さんの、お名前について。

まず「stella」は、ラテン語の「星」ですね(音がかっこいいからかなんなのか、なぜか割と日本のサブカルチャーで使われがちですね)。英語でも stellar (星に関する)という形容詞に残っています。

ラテン語なのは、「フラガリア」と同じでしょう(後述)。また、普遍的な(universal 宇宙の)知恵に基づいているであろう「占星術」とも相性が良いです。

この「stella」(お星様)は、お兄さんの「ルタールステラ Louterstella」とも共通ですから、ふたごのファミリーネームのような感じでしょうか。

そして「Klark」。「Clark」は、あの「少年よ、大志を抱け」の人のように、ヨーロッパ人の名前として普通にあるものですが、「C」ではなく「K」から始まる綴りがドイツ語っぽいですね。この感じもよくわかります。単なるイメージの問題ですが、やはりインテリで「占星術」を使うような人の名前は、「C」より「K」がいいな……。細かすぎるところですが*12

それと、「主」である「Kiki Lala」と、二人の名前の頭文字が同じの方がいいですしね。

 

★世界観、サンリオの理念

「クラークステラ」さんたちのことばかりをお話ししてしまいましたが、最後にこのコンテンツの全体についても、少し思ったことを書いておきます。

☆「いちご」の「記憶」

世界観の設定を見ていると、やはりサンリオの根本的な理念のようなものを伝えようとしていると感じました。例えば毎号の『いちご新聞』を開いてすぐのところに書かれている、いちごの王様からのメッセージに見られるような、根本的な理念です。

(その理念はこの『フラガリアメモリーズ』では「純真と愛と友情」と表現されていますね。また「ミラクルギフトパレード」の「3つのハート」(KAWAII, OMOIYARI, NAKAYOKU)にも対応するものだと思いますし、そのほかのサンリオのさまざまなコンテンツ等でも、これらは少しずつ形を変えて表現されていると思います。)

「Fragaria」はいちごの学名のようですね。「フラガリアメモリーズ」は、「いちごの記憶」と直訳できるでしょうか。

普通に「ストロベリーなんたら〜」としてもよかったのでしょうが、ラテン語由来の語の響きを取り入れることで、「ファンタジー」らしい、少し時空を超えたような感じを出したかったのかもしれません。

またさらに深読みをすれば、そもそもラテン語とは、ヨーロッパの各地域の諸語とは区別された学問のための普遍的な言語でした。サンリオの理念(=「いちご」)を、時代を超えて、世界を超えて、より普遍的な形で伝えて、歴史に刻もう(=「記憶」)としている、とも言えるかもしれませんね。

この「メモリーズ」(記憶)という言葉からも思い浮かんだことですが、サンリオ創業者で前社長の「いちごの王様」も、人間のお姿としてはかなりのご高齢かと思います。今でも『いちご新聞』では素敵な言葉を伝えてくださっていますが、今のうちにきちんと何か記憶に、歴史に、残しておきたい、という気持ちもあるのかもしれません。最近『いちご新聞』には、サンリオ創業からの歴史を振り返る記事も連載されています。

私は以前から、サンリオにはしっかりとした理念があるからこそ、ただ可愛いというだけでなく、時代や地域を超えて愛されているのだと思っています。私は一介のサンリオファンとして、そういうサンリオの核となるべき理念がこれからも失われないでほしい、忘れられないでほしい、と願っています。(現社長に交代するとき、実はそのような不安を少し持ちました。しかし今のところ、それは杞憂だったと思い直しています。)

「memory」は記憶、そして、思い出す、というような意味合いでも使われますよね。だから、「不安」な時代にこそ、本来のサンリオの理念(いちごの〜)を思い出そう(記憶・想起)という、そういうメッセージもあるのかもしれません。*13

☆「シーズ」

「シーズ」というのが「不安」をもたらす、いわば敵のような存在のようですが、おそらく『ミラクルギフトパレード』の「闇の女王」のような存在なのかなと想像しました。

「シーズ」とは、「種」のことかなと思うのですが、おそらく、思いやりとか、友情とか、サンリオ的な理念の「種」なのではないでしょうか。つまり「いちご」の種ですね。

また「種」といえば、「知恵の樹」の種かもしれません。ピューロランドの真ん中に生えてるあの大樹です。あれも昔々、「いちごの王様」が植えたものです。*14

*1:一目惚れには、その背後に運命があると思っています。大袈裟に言えば、何か宇宙論的な因縁があるからこそ一瞬で心惹かれるのだと思います。

いわゆる「推し」は、私の場合、すべて一目惚れです。言うなればパッと見の外見からなのですが、そのキャラクター・人物のことを知れば知るほど、内面的にも好きになっていきます。ここが不思議なのですが、やっぱり一目惚れには、何か運命の力があるのかなと思うのです。

ちなみに、これは本当に直接には何も関係がないのですが、この「クラ」さん、私の大好きな『あんスタ』紫之創くんの「サロン・ド・テ」のお姿に似ているな……とも思いました。髪の色や髪型のみならず、目つきなども似ています。衣装の感じも少し。あのイラストの創くんは、珍しく少しクールな目つきをしていて、それがとても美しくて最高でした。やはり、何か運命があるのかもしれません。よくわかりませんが。

*2:公式サイト「クラークステラ」, https://fragariamemories.sanrio.co.jp/character/klarkstella/ [2023/11/01閲覧]

*3:そうじゃない人が冷たかったら、単に感じが悪い、対人関係がまともにできない、というだけです。才能や美しさを完全に備えた者の〝冷たさ〟にだけ、独特の価値があるのです。

*4:公式サイト「クラークステラ」, 同前

*5:もはや取り立てて見下すとか憎むとか、そういうことすらなく、ただ粗野な人たちだと思って、距離をとって別物のように思っているような。böse ではなく schlecht というか。

*6:公式サイト「クラークステラ」, 同前

*7:公式サイト「INTRODUCTION」, 
https://fragariamemories.sanrio.co.jp/introduction/ [2023/11/01閲覧]

*8:公式サイト「クラークステラ」, 同前

*9:公式サイト「クラークステラ」, 同前

*10:哲学者は意外と自殺していません。文学者は自殺しますが。つまり、観念的な悩みは、やはり観念的にしか取り扱えないのです。肉体的な死は何もたらさない──というより、それが何をもたらすのか?あるいは何ももたらさないのか?ということすらわからない。そしてそれ自体が悩みの種だったりする。

*11:ちなみに一郎は学者で職についていますから、定義的には高等遊民とは違いますが、知的な階級特有の悩みという意味で、ちょっとまとめてこう言っています。

*12:おそらく日本の近代化の過程でドイツ由来のものが多いため、ドイツ語はどこかインテリなイメージがあるのでしょう。また、ドイツそのものの近代化の事情としても、政治や産業の近代化の遅れから、かえって内面的・精神的な方面へ比重が置かれた結果、ドイツ観念論などが生まれましたが、そうした観念的で思弁的なイメージもあるかもしれません。

*13:また、外的な事情として、ポストカードやサンダルなどから始まったことからもわかる通り、雑貨を作って売るというのがサンリオの元々の本業ではありますが、しかしこうしたリアルの商品・グッズを売り続ける・買い続けるのは、いろいろな意味で限界があります。サンリオが大好きな方のお部屋などで、グッズがびっしりと並んだ様子などを時々お見かけすることがありますが、一般的に多くの方はそういう生活をしにくいでしょう。かといって大量のグッズを買って、またどんどん捨てるというような生活スタイルもあまり良いものではないかもしれません。そういう意味で、サンリオとしても、これからはコンテンツという形でのビジネスをもっと拡大したいのかなと思いました。

*14:ちなみに余談ですが、あの大樹、昔は上に登れたと思うのですが(今もまた登れるようになったかな)、そこに「相性占い」的なコーナーがあって、「私たち心からの大親友で、まるで運命の双子みたいよね」などと盛り上がっていた友人(当時)とそれをやったら、「相性が最悪」などと診断されました。その場は気まずいだけで終わりましたが(というか、そういう診断が出るような仕様にするなよ……と思いましたが)、その半年後、実際にその友人とは様々なトラブルが生じて、いまや完全に絶縁状態になっています。さすが「知恵の樹」ですね。全てが見えていた。

「イチオシTRIP!!」の紫之創について──あんスタJR東海コラボ「Ra*bits」コース(名古屋)感想

けっこう前ですが、これ、実践していました。新幹線のコラボ。──正式には「新幹線で行く! 『好き』を巡ろう イチオシTRIP!! in 愛知 レトロな街を巡る旅」という名前になるかと思います(『ガイドブック』2頁)。

『ガイドブック』では、創くんが「いつか、おみやげ話を聞かせてくださいね……♪」と言っていたので、ここで「おみやげ話」を少々。

当ページは、Happy Elements株式会社「あんさんぶるスターズ!!」の画像を利用しております。該当画像の転載・配布等は禁止しております。©Happy Elements K.K

もくじ

 

リズリンと「レトロな街」

「レトロな街を巡る旅」というのは、おそらくやはりリズリンが「老舗事務所」だからでしょうか。また特に「紅月」は「レトロ」と相性が良さそうです。旅のポイントである「MIRAIタワー」も、そのキラキラしたネーミングの割には、文化財になっていたり、入り口のところに古い機械などが展示されていたりして「レトロ」な感じもありました(新幹線で聴けるボイスでも、蓮巳敬人さんと朔間零さんがそんなことを話していましたね)。

私はやはり「Ra*bits」コースを巡ろうと思いました。神社、商店街、喫茶マウンテン、等々ですね*1

──それにしても、「UNDEAD」や「紅月」はなんか、オシャレなところに行ってるのに、なんか「Ra*bits」は、なんか……。などと、ちょっとだけ思わなくもなかったのですが、ここにあえて解釈を加えるならば、「親しみやすさ」みたいなものが「Ra*bits」のテーマにもなりつつありますし、そういう「親しみやすさ」のあるスポットが多めなのかな、と思いました。

「観光コースはユニットの特色が表れていて、どれも面白いものになったと思うぞ」(敬人、『ガイドブック』2頁)。

それに、コースの中の「うさぎ神社」(「三輪神社」)はやっぱり「Ra*bits」しかないでしょうし(「『Ra*bits』ファンなら絶対に行ってみてほしい♪」なずな、『ガイドブック』7頁)、そうなると「大須エリア」は「Ra*bits」となるでしょう。そして、スイーツを一箇所入れるということを決めているようなので、そうなると「大須エリア」に近いところのスイーツということで、「喫茶マウンテン」になったのかな、と。確かに、名古屋のスイーツ(?)といえば、一般的にも有名で、こちらが候補にあがるのだと思います。

創くん的ポイント

『ガイドブック』によると、「Ra*bits」コースの中でも、特に創くん的に抑えておきたいポイントは、

・「喫茶マウンテン」の「甘いスパゲッティ」

・「菓匠花桔梗」の「あんトースト最中」

やはりこの2つは最低限でも、必ず抑えておきたいなと思いました。『ガイドブック』内で、創くんが直接に言及し、おすすめしているものだからです。

特に「喫茶マウンテン」は、こりゃ絶対外せないな……とすぐに悟りました(別に外そうと思っていたわけではないのですが)。というのも、『ガイドブック』のトークでは、なぜだか誰よりも一番、創くんが「マウンテン」をおすすめしているのです。

「甘ロスパゲッティで有名なお店です♪ 皆さんもぜひチャレンジしてみてください……!」

って、音符(♪)付きでかわいく言っていました(7頁)。うん、創くんにそう言われたら何だってやりますよ……(「チャレンジ」という言い方が気になりますが)。

(「紅月」とかけっこう名古屋駅から遠いところに行くんだな〜と思ったけど、むしろ「Ra*bits」もまた遠い頂上を目指さねばならなかった……というか、「紅月」も「UNDEAD」も、「マウンテン」に一緒に行ったことになっているようですが。)

それにしても、こうやって『ガイドブック』で創くんがお話ししてくれている通りに実際にたどって行くことで、まるで創くんと一緒に旅行している気分になれますね。幸せだ。もちろん、一緒にどこどこにお出かけする〜というような妄想は、セルフではしばしばすることがありますが(そういう方も多いと思いますが(?))、今回は特にそのベースとなるコンテンツがちゃんとあるので、ありがたいですね。

中部電力MIRAIタワー」

まず「中部電力MIRAIタワー」という場所へ向かいます。なんと言っても最初に『ガイドブック』を入手しないといけませんし、スタンプラリーのスポットの一つもここです。

新幹線で名古屋駅に着いたら、地下鉄に乗って「久屋大通駅」で降りました。──なんか、名古屋の地下鉄って独特の雰囲気がありますよね。空気の感じとか、壁や床のタイルとか、「プー!」とか「ボー!」とかブザーが鳴ったりします。全体的に「レトロ」な感じもする。こういう独特の雰囲気──多分ここに住んでいたらなんとも思っていなくて、気にも留めないような普通のことなのかもませんが、私のように滅多に来ることがない旅行者にとってはちょっと新鮮に感じる独特の雰囲気──こういうのって、ああ旅行に来たんだなという感じがします。「Ra*bits」のみんなも、こうやって地下鉄に乗ったりして、同じ独特の雰囲気に包まれて、さあどうやって行こうかなと話し合ったりしていたのかな……と、さっそく妄想が広がりました。

地下鉄「久屋大通駅」の改札を出て案内図を見ると、地下街を歩いて「タワー」の近くまで行けるようです。けっこう暑かったので、地下から行けるのはいいですね。以前に来たときも思いましたが、名古屋って地下街が発達している街のようです。

地下街の階段を上がって横断歩道を渡ると、広〜い道路の真ん中(多分これが久屋大通なんだろう)に公園のようなエリアがあり(珍しい作りですよね)、そこに「タワー」が建っていました。

「タワー」の入り口には『あんスタ』のポスターはあったものの、中に入った1階の受付自体には確か特に何も表示はなかったので(記憶違いだったらすみませんが)、いきなり「あんスタの〜」とか話しかけて「は?」みたいな感じになったアレだと思ったので(虚構と現実の区別がついてないオタクみたいになったらアレだと思ったので)、最初は「JR東海さんの〜、あのコラボの〜」とかモゴモゴ話しかけたら「ああ、『あんスタ』ですね〜」とすぐに普通に返されました。まあ当たり前ですよね。従業員の方にはとっくに周知徹底されているはずです。というか、展望台に上がったらもっとしっかりあんスタ色になっていたので、知らないわけがない。

ただ、もともとあんまり名古屋に詳しくないので、「MIRAIタワー」というのもここで合ってるよね? ホントだよね? とか、ちょっと最初は恐る恐るって感じで入ったんです。確か昔は、電波塔だかテレビ塔だか、なんかそんな感じのもっとシンプルな名称だった気がするので、名前変わったんだよな〜? 同じだよな〜? とか、そういうのもありました。(『ガイドブック』にも、テレビ塔からリニューアルしたと書いてあった。)

展望台に上がると、おそらく時間帯や日程の関係からだと思いますが、それほど混んではいませんでした。そこではリズリンアイドルたちの曲がずっと流れてて、テレビ画面にはMVも流れていて、なんか不思議……。一般的な空間で『あんスタ』が流れているのは、なんだか嬉しいような、少し気恥ずかしいような、不思議な気持ちになります。知らない人とかはこれどういうふうに思ってるのかな、と一瞬思いましたが、でも音楽としては別に変な音楽でないし(むしろ良い曲で、ハイクオリティだと思いますし)、何かはわからないけれどもこういう歌があるんだろう、というようにしか思わないかもしれませんね。キャラのイラストも、何かコラボしてるのかね〜というくらいのものかもしれない。割とよくありますものね。わかりませんが。

(ここではあんまり写真を撮っていなかったなと後から気づきました。──勝手に創くんイメージということにしているラベンダーのうさくみゃちゃんと。ポシェットにはラベンダーのサシェを収納しています。)

景色を眺めて、ベンチとテーブルがあったのでちょっと座って『ガイドブック』を読んで、大きなパネルの友也くんたちの写真を撮って、最後に『ガイドブック』でおすすめされていたので、一つ上の階の、金網越しに直に空気が吸えるゾーンも行きました。ちょっと暑かったけど、秋や春など涼しい季節にのんびり座っていたら気持ちよさそうだと思いました。高所恐怖症の方にはお勧めできませんが。(高所恐怖症のキャラって誰かいましたっけ)

「三輪神社」(うさぎ神社)

さて『ガイドブック』によると、「Ra*bits」のみんなはこのあと、うさぎ神社(「三輪神社」)→「大須商店街」→「喫茶マウンテン」と巡っています。そして最後は、名古屋駅でお土産を買うという順番でしょう。

地下鉄で「上前津駅」まで行き、うさぎ神社(「三輪神社」)に向かいました。

街中に突然現れる神社。こじんまりとした境内の中に、うさぎの像があったり、うさぎの形をしたものが確かにいろんなところにありました。

この神社は、友也くんの「一番思い出深い」(『ガイド』6頁)という発言もあって重要だと思いましたが、特になずなくん的に重要なスポットかなと思いました。なずなくんが「お守りをいっぱい買い込んじゃいました♪」(同)と言っているので、私もお守りをいただきました。いろんな色があったのですが、『ガイドブック』にも写っていたし、やっぱり「Ra*bits」の色で水色にしました。お守りってあんまり普段買うことがないのですが、これはかわいいからいいですね。

なずなくんって、うさぎも、そのグッズも、また「願掛け」をしたりとかも好きだと思うから、ここはかなりなずなくん的なスポットですね。「ブラックバニー」のときも、「うさぎのラテアート」で願掛けしたり、みんなで「神社」にお参りに行こうかな、などと話していました(ミニトーク)。おそらくこの名古屋のうさぎ神社(「三輪神社」)のお守りを買い込んだというのも、「Ra*bits」のこれからがうまくいきますようにという思いを込めているのだと思います。

「あんスタグラム」(……今も?こう言うのでしょうか、マイルームの写真撮影機能のことです)。ここはやっぱり和風ということで、この衣装(「出発新GO!衣装」)が一番合うかなと思いました。また、この当時(2023年6月)はまだ実装されていなかったので撮れませんでしたが、まるでふさふさの白うさぎさんのような「アルバム『TRIP』衣装」も、境内にたくさんあるうさぎ像に紛れ込んでしまうようで、きっとかわいいと思います。

タイミングで恥ずかしがる仕草の瞬間を撮ってしまいましたが、実際、もしこんな衣装を着てもらって、「創くん、写真撮るからそこに立って!」とか言ったら、こんなふうに恥ずかしがりそうです。(でも細かいことを言うと、それもどちらかと言えば『!』の頃の話で、たぶん最近の創くんは「お仕事」でなら、そんなに恥ずかしがらなくなってきていると思います。プライベートで写真を撮るよ、とか言ったらやっぱり今でもきっと少し恥ずかしがるのかなと思いますが。)

(過去にここでうさくみゃちゃんの写真を撮った人は結構いそうな気がする。うさぎになれますように、ってお祈りするのは元々の「うさくみゃちゃん」のストーリーにも合ってると思う。けど、神社の方はうさくみゃちゃんを初めて見たようでした。お話しによると。

この神社からコースの「大須商店街」はすぐ近くなので、そのまま一緒に巡れます。ただ私の場合、ちょっと都合があって、タワー→神社→(後日)→喫茶マウンテン大須商店街、という順番で行きました。別のところに用事というか、お出かけの予定があったので、途中で名古屋で降りて立ち寄る形で来たのです。名古屋って東海道の真ん中あたりなので、こんなふうに途中で寄るという形で行きやすい場所ですよね。

それで、私はここでいったん名古屋を離れました。(一応スタンプラリーもしていたので、数日に分けてやる場合、その間にうっかり履歴消去とかしないように気をつけないといけませんね。)

喫茶マウンテン

そして後日、私はまた帰り道に名古屋で途中下車し、コースを再開しました。まだ「大須商店街」、「喫茶マウンテン」、そして「お土産」が残っています。

『ガイドブック』の順序とは逆になりますが、私は「商店街」に行く前に、先に「喫茶マウンテン」に行きました。優先順位的に創くんが特に(かわいく)おすすめしているのでやはり外せないですし、なんとなく体力のあるうちに先に行っておこうと思ったので。

そこで名古屋駅からまず「喫茶マウンテン」へ。ここは時間短縮のため、JRで「鶴舞駅」に行き、そこから地下鉄に乗り換えて「いりなか駅」に移動しました。この駅から「喫茶マウンテン」さんまでは少し歩きます。しかしこの道のりは、むしろありがたいことに後で気がつきます。

「マウンテン」の看板が! すごく大きな看板があって、駐車場がとても広い。敷地の奥に、やはり名前の通り?山小屋のようなお店の建物があります。

この看板は『ガイドブック』についてくる「Ra*bits」の絵葉書の背景にもなっていますね。スタンプラリーのコースのゴールだからだと思いますが、やっぱりここは外せません。

店内は、古き良き喫茶店という感じの作りになっています。なんか、普通の建築物より柱や梁が多いように感じました。気のせいかもしれませんが。ログハウス的な構造なのでしょうか(よくわかりません)。

お店に入ってメニューを開いて見ていると、なんだか普通の味のパスタも美味しそうだったし、光くんの食べてたピラフのやつ(「大人のお子様ランチ」)もなかなか美味しそうだったから、そっちにしよっかな……などと(かなり)思ったのですが、『ガイドブック』では、創くんが「甘いスパゲッティ」、「甘口スパゲッティ」と2回も言及しているので(むしろ直接このメニューに言及しているのは創くんだけ)、間違いなく創くんはこちらを食べたのでしょう。うん、やはり私もこちらをいただこう、と思いました。また『ガイド』の写真に写っているのは「甘口抹茶小倉スパ」の方でしたから、やはり私もそちらを注文しました(「いちご」のものもあったし、そちらも良さそうだった)。

(チャレンジしてみてくださいね♪ と言っている様子。かわいいから従う。)

食べました。──こちらの意識の問題で、パスタというよりこういうスイーツだと思えば、そんなに変なことはありません。そもそも多くのお菓子も小麦粉を練って作っているという意味では、パスタと同じ(?)ですし。

ただ、量が多いのです。「甘いスパゲッティ」だからというより、単に、スイーツとしての量が多いので、食べるのに少し時間がかかりました。元々食べるのが遅い方でもありますが。でももったいないし、写真だけ撮って食べないオタクみたいなのは嫌なので、せっかくだから全部いただきました。「登頂」ですね。やった。

最初コーヒーを頼んでいましたが、レモンティーをお代わりしたら多少食べやすかったです。一般的に、スイーツのセットやアフタヌーンティーとかって、甘いものと酸っぱいものとをうまく組み合わせて食べやすくしている場合が多いように思うのですが、その原理(?)を応用しました。実際、レモンの酸味と一緒だと食べやすく感じました。(また、暖かい飲み物の方が油脂分が固まらずに食べ物が消化しやすい、という話を聞いたことがあるので、ホットにしました。)

ちなみに時間帯や曜日の関係だと思いますが、私が行ったときは他のお客さんはとても少なく、地元にお住まいの(と思われる)お客さんが2〜3いらっしゃって、普通にコーヒーやトマトのスパゲッティなどを召し上がっているようでした。普通に美味しそうだった。

創くんなら

でも、たぶん創くんは、割と普通にさらっと食べてしまいそうな気がします。そんなにあれこれいろんなことを言わないで、甘いパスタは珍しいですよね〜、とか言いながら、ツルツルもぐもぐ〜と食べてしまいそう。

比較するのもあまり良くないかもしれませんが、紅茶部などでのかなり独特なスイーツにもそこまで驚いている様子もなかったと思いますし。そもそも創くんって、ちょっと珍しいものに遭遇しても、割と、ここではそういうものなんだなと、あまり動じずに寛大に受け止めるところがあると思います(必ずしもそうでない時もありますが)。だから、名古屋には甘いパスタもあるんだな、って、興味深いな、っていう感じで、割と受け止めている気がする。好奇心も旺盛な方だと思いますし。むしろ、どちらかといえば値段が高いお菓子とかの方には驚いていましたよね。だから「マウンテン」さんは値段の割に量が多くていい、みたいなことすら言うかもしれない。

なので、あんなふうにさらっとかわいく「甘いスパゲッティ」をおすすめしてくれているのも、そういう想像をしつつなんとなく納得しました。──ちなみに、もし何かの機会に「お友達」の桃李くんなんかを連れてきたりしたら、さらりと勧める創くんに対して、桃李くんはびっくりしたり執事に怒られるとか色々言うかもしれない(そういう二人の微妙にズレたやり取りの感じは時々ストーリーでも出てきていますね)。今回、私も創くんに勧められて甘いパスタに「チャレンジ」したことは、そんなふうにちょっと創くんに振り回されてしまうような体験ができたとも言えるので、それも良かったなと思っています(創くんに振り回されるとか、ほんと私的には夢なので……夢叶った)

店内、他

「Ra*bits」のサインも飾ってあって、おお!となりました(『ガイドブック』にも載っていた通り)。本当にみんな来たんだなあ、と思えて嬉しいですね。そういえば、サインを考えたり、練習したりするお話が昔あったのを思い出しました。──もう、サインからしてかわいいですよね、創くんは。

「あんスタグラム」はどの衣装がいいかなと考えたのですが、喫茶店ということでいえばやはり「専用衣装」もいいと思うのですが、「お菓子の家」(スイートハウス衣装)もいいですよね。「お菓子の家」ではなんでもお菓子でできているから、パスタも甘いんですよ(?)っていうことで。緑色のパスタに合わせて、袖の緑色が目立つSCR衣装も良いかなと思いました。

大須商店街

そしてその後、地下鉄に乗って「上前津駅」で降りて、「大須商店街」に行きます。

大須商店街」は、以前にちょっとだけうろうろしたことがあったのですが、確かに今回改めて歩いてみて、これは「Ra*bits」ちゃんたちがわちゃわちゃしながら歩いていたら、さぞかしかわいいことだろうな……と思いました。(朔間零さんも新幹線内ボイスでそういうことを言っていたと思います。ちなみに友也くんはこのボイスには登場しなかったのですが、ちゃんと彼らのことも言及してくれていて嬉しかったです。)

創くんは、友也くんあれ見てください!とか、いっぱい楽しくお話ししてそうですね(みんなで歩きながらも、なんとなくついつい友也くんにくっついてお話ししてしまってそうなイメージが浮かびます)。

『ガイドブック』で、光くんが「パンがたくさん食べられた」と言っていたのですが、どこで何を食べたのかははっきり書かれていません。どんなパンを食べたのだろうと思っているのですが、もしかするとこの「大須商店街」でも何か食べたのかもしれませんね。一応パンの一種ということで「10円パン」とかも喜んでそうです(お店が結構あった)。『ガイド』には載っていませんが。

「李さんの唐揚げ」

大須商店街」では、友也くんが「グルメも最高でした♪」と言っていたので、やはりここでは何か食べ歩き的なことをしようと思いました。

とは言っても「マウンテン」で結構お腹いっぱいになっていましたし、何か厳選して行くならやはり『ガイドブック』に写っている、キューピーさんみたいな髪型のキャラ?のお店にしよう、と思いました。

写真の看板には「李さんの台湾名物屋台」と書かれています。そういえば確か、名古屋の地下鉄にもこのお店の広告が出ていたと思います。お店の公式ホームページによれば、台湾から渡ってきた店主・李さん(あのキャラの元)が、台湾風の唐揚げを提供しているとか。台湾ラーメンとかも有名ですし、名古屋はその辺りの文化が盛んなのかもしれませんね(台湾ラーメンは今回は食べられませんでした。昔名古屋に旅行した時には、味仙ラーメンさんの「お持ち帰り用」を買って帰ったことがあって、それがものすごく美味しくてびっくりした記憶があります)。

「李さんの唐揚げ」は評判も良いらしく、確かに実際に食べたらとっても美味しかったです。知らなかった、こんな唐揚げ。今まで食べた唐揚げで一番美味しいかもしれないです。

辛くてうま味のある粉みたいなものがかかってています。辛さが選べて、「ふつう」でもそれなりに辛かったです(私は辛いものが好きなので美味しかった)。他にも、甘辛いソースがかかったものもありましたが、そちらは次回食べてみたいなと思いました。

そして衣がとてもパリッとしていて、時間が経ってもペチャッとならず美味しかったです。いっぺんに食べきれないのでしばらく持ち歩いてうろうろしてたのですが、少し冷えてからでもパリッとしていて美味しかった。

この辛くてパリッとした唐揚げは、「喫茶マウンテン」さんの「甘口スパゲッティ」をたくさん食べた後にとってもちょうどよかったです。カロリーは計算したらやばいと思いますが、「甘い」から「辛い」に変わると食べ切ってしまう。なので、たまたまですが、マウンテン→大須に順番を変えてちょうどよかったな、と思いました。「マウンテン」さんは駅から少し歩くので、腹ごなしになりますし。

もちろん、「Ra*bits」と同じ順序(大須→マウンテン)でコースを辿った方が、本当は、彼らの気持ちをより忠実に追体験できたんだろうなあ、とは思うのですが。「マウンテン」は営業時間が遅くまでやっているようですから(21時だったと思う)、コースの最後に入れるのは賢いと思います。それに対して、「大須商店街」の食べ歩きのお店などは割と早く閉まるところも多いみたいですから、そこは注意が必要ですね。(けっこう東京以外の商店街って、かなり街の中心部でも意外と早く閉まりますよね。健全で良いことですが。)

ちなみにその唐揚げのお店では、ディスプレイに台湾のポピュラー音楽(「T-POP」と言うのでしょうか?)のMVが流れていてちょっと面白かったです。特に「茶畑でラップしているアーティスト」の映像が面白かった。有名な方なのかな。──でも確かに台湾ってお茶っていうイメージありますよね。以前、旅行で台湾に行ったとき、アルコールランプや小さな急須など、いろんな道具を使って、丁寧な手順でお茶を飲むという体験をしたことがあります。創くんも、紅茶、ハーブティーと、お茶の趣味の関心を広げて行っている様子なので、そういう東洋のお茶にも関心あるのかなと想像します(「ジャスミン茶」や「工芸茶」はストーリーに出てきましたね)。一緒にこの映像を見ていたら、そういうお話しもするのかな、などと想像しました。

修学旅行っぽさ

ここでも「あんスタグラム」を撮ろうと思って、商店街を歩くときの衣装は何がいいかな〜と考えたのですが、やっぱり「私服(春〜夏)」がいいのかなと。でも、学院の制服もいいかもしれないと思いました。

これは人に言われてなるほどと思ったのですが、「Ra*bits」コースは、ちょっと「修学旅行」っぽいイメージなのかな、と。商店街をわちゃわちゃと歩きながら唐揚げを食べたり。「喫茶マウンテン」も、グループの誰かが、ここ行ってみようぜ!とか言い出して、え〜いくの〜?とか、あれこれワイワイ言いながら、結局行く、みたいな。そういう修学旅行っぽさがあるのかな、と思いました。「神社」に行ったりするのも修学旅行っぽいですよね。

「デートプラン」の時に、制服で遊園地に行ったりしていましたが、そういう雰囲気に近いのかなと思いました。

「ぴよりん」

最後は「大須商店街」から名古屋駅に戻り、お土産を買って帰ることにしました。ちょっと時間などの都合でタクシーに乗りました。1400円くらい。名古屋でタクシーに乗ったことはあまりなかった気がするけど、すぐつかまるし感じも良かったです。

甘い→辛い、と来たので、また、→甘い、もいけるかなと思い、なずなくんが「帰りの新幹線で食べたんだ♪」と言っていた「ぴよりん」(ぴよりんshop)も買おうかと思ったのですが、すでに売り切れていました。残念。

「ぴよりん」は、過去に名古屋に行ったときも食べることができていません。売り切れになっていたり、持ち歩くと壊れてしまうから今日はダメだね、となったり。イートインもあるけど、ちょうど何か他のところで食べたばかりだったり(名古屋旅行って、いろいろ食べがちになりますよね)。意外と気合い入れないと巡り会えない「ぴよりん」。

なずなくんたちが「新幹線で食べた」と言っているのもそういうことかな、と。持ち歩くとひよこじゃなくなっちゃうみたいなので、名古屋駅で買って、すぐ電車で食べるくらいがいいのかもしれません。

生菓子だから、特に夏場は先に買ってロッカーに入れておくと言うわけにもいかないですし(今ふと思ったけど、百貨店とかには冷蔵庫のロッカーがあるかもしれないので、そこを利用したらいいのかな。百貨店で買ったもの以外を入れてもいいのかどうか等、よく調べていませんが)

でもまあいいのです。旅行というのは、一つくらい何か心残りがあった方がまた行こうという口実というか、楽しみになるのでそれでいいのだと思うことにしています。私の場合、名古屋は「ぴよりん」が心残りですね。

創くんの(物理的)存在を感じる……

しかしそれにしてもね……彼らのコース、唐揚げや他にも食べ歩きをして(光くんは「パンがたくさん食べられた」とか言ってるし)、「甘口スパゲッティ」や「お腹いっぱいピラフ」も食べて(「登頂」し)、さらに帰りの新幹線で「ぴよりん」も食べるということになります。本当によく食べる。「Ra*bits」メンバーはみんな細身だし(というかアイドルは大体みんな細身ですね)、創くんなんかBMI値「痩せすぎ」なのに……みんな、代謝がいいんだね、若いんだね、10代なんだね……と改めてしみじみ思いました。それにいつもダンスなどで身体を動かしてますものね。

なんだかそんな、創くんたちの物理的な、まさにフィジカルな存在感みたいなものを、改めて身をもって感じることができました。……うん、これが実はいちばんの収穫かもしれません。

そして、そんな若くてたくさん食べる創くんたちを、改めていっそう応援したい!(いっぱい食べさせたい! 養いたい!)という気持ちになりました。

そのほかお土産など

そうそう、光くんも「ひれかつサンド」(矢場とん)をたくさん買ってみんなにあげるんだ〜、とか言っていましたね。ほんとよく食べる。新幹線の中で、なずなくんの「ぴよりん」と「かつサンド」を交換したり、食べさせあったりしていたのかなと想像すると……とても良いですね。

あとまったく余計なお世話ではありますが、コースを見るにアドニスくんはお肉が足りないんじゃないかな、と勝手に思っていましたが、最後にちゃんとお土産のコーナーで「わらじとんかつ弁当」(矢場とん)を食べて(紹介して)いたので、安心いたしました。

また『ガイド』の「紅月」コースでは、「マイ味ぽん」(ミツカンミュージアム)を作って「俺たちも土産にしたぞ」と蓮巳敬人さんが言っているので、これはたぶん寮に持ち帰って、部屋に置いてたりするはず(またはキッチン)。同室の創くんと、ポン酢の料理はこれが美味しいとか話したりしてそうです(ゆでたもやしにかけるだけで美味しい、とか)。氷鷹先輩は、おばあちゃんはポン酢をこうやって料理に使っていた、などの話もしてくれそうです。

「あんトースト最中」(菓匠花桔梗)

創くんが『ガイドブック』で直接に言及しておすすめしているお土産が、「あんトースト最中」(菓匠花桔梗)です。創くんはお茶が好きだから、やはりお菓子を推すのは納得です。

創くんって、基本的に甘いものが好きですよね。甘党とも言えるかもしれない。パンの耳のラスクを作ったりしているし、クッキーも好きなお店があるみたいでした(『!!』「ハイタッチ」ミニトーク)。遊園地ではチュロスも買っていましたね。

(「ぴよりん」を紹介していたなずなくんもやはり甘いものは好きですよね。「すっごく幸せそうな顔で食べていて、好きなんだなぁって」。『!』「サマーナイトフェスティバル」プロデュースイベント)

創くんは甘いものが好きなほうだと思うから、「甘口パスタ」もおすすめするし、「あんトースト最中」もおすすめしているのだと思います。

そういえば、「あんトースト最中」も、何となく「パンの耳」の食パンつながりではある。「あんトースト」それ自体も、もしかしたら食べている可能性はあります。

「あんトースト最中」、家で食べました。美味しかったです。創くん的に紅茶も良さそうだなと思いましたが、なんとなく喫茶店のイメージで、ここはコーヒーと一緒にいただきました。普通の「つぶあん」と、あんこにあらかじめバターが練り込んである「つぶあんバター」とが両方ついていて、これが美味しかったです。バター入りのあんこは珍しいですよね。

私の買ったパックは6枚の最中であんこを2パック使い切る計算になるんですが、ちょっとあんこが余りがちな気がしました。そこで、別の日にトーストに塗って本当のあんトーストにして食べました。美味しかった。自宅で名古屋モーニングですね。

(あと細かいことですが、外箱には、あんこをきっちり枚数分に塗って食べたときの1枚あたりのカロリーがちゃんと計算して表記してあったので、親切だと思いました。)

(あんこのイメージの衣装は……と思って、これを見つけました。)

心残り

こんなふうに「Ra*bits」コースを中心にかなり楽しんだのですが、家に帰って『ガイドブック』を読み返していると、ふとあることに気がつきました。

読み取り方次第ですが、どうやら、どのユニットも、すべてのコースを(おそらく一緒に)一応は行っているみたいな感じがするのです。詳しく書かれていないけど、みんなで全部の場所を巡った、みたいな言い方が随所で見られる。

「事務所のみんなと旅行したのがライブツアー以来」(なずな、6頁)

「大勢での散策」(敬人、『ガイド』8頁)

「3つの『ユニット』合同だったし、蓮巳の旦那は全員の代表だったからな。まるで、引率の先生みたいに見えたぜ」(紅郎、8頁)

だから、実はリズリンのユニットみんなでワイワイとコースを巡ったのかもしれません。けっこう大所帯の団体ツアーみたいにはなりますが。

「俺たちの事務所は『ユニット』同士の仲は良いしな」(紅郎、8頁)とありました。これって、いろんなことを乗り越えて時間をかけて作られてきた関係だと思いますが、「腕相撲大会リズリン杯」の雰囲気や、紅月とRa*bitsで遊園地に行く「学んで遊ぼう」みたいな雰囲気が近いかもしれませんね。新幹線のボイスでも、そんなリズリンの雰囲気について話が出ていたと思います。

さて、ということは「Ra*bits」ファンだからと言って「Ra*bits」のコースだけを行けばいいというわけではなく、本当は全部を巡ったほうが良かった……ということになるのかもしれません。彼らの行った場所を、一緒に巡りたいのであれば。

実際、「紅月」コースの「ミツカンミュージアム」など気になる場所もありますし。お寿司を作る体験というのもやってみたい。なので、このキャンペーンは終わりましたが、名古屋はまた改めて行こうかなと思っています。

「モーニング」

とはいえ、みんなで「朝6時」に集合して散策したあと「喫茶店のモーニングを食べた」(アドニス)と言っていますが、これもリズリンアイドル「みんな」で「モーニング」を食べたのだろうか……。「地元」の「純喫茶」にみんな入りきれたのかな? 少し狭い気もします。「UNDEAD」も「紅月」も、割と大柄の男たちが揃ってることだし。

ただ「UNDEAD」と「紅月」と、それぞれのページに写っている「モーニング」を食べたという喫茶店はおそらく別のお店だと思うので(それぞれどこなんだろう)、それぞれのユニットでそれぞれ「モーニング」に行った後、事務所メンバー全員で集まってコースを巡ったのかもしれません。

さてそうだとすると、『ガイド』の「Ra*bits」のページなどでは喫茶店の「モーニング」への言及はありませんでしたが、やはり彼らもどこかのお店でそれを体験していたのかもしれません。創くんも、あんトーストの「最中」だけでなく、「あんトースト」そのものも食べているかもしれない。光くんがパンをいっぱい食べたと言っていたのも、やはり朝に喫茶店で食べたのかもしれない。

以前に名古屋に来たとき、喫茶店でエビフライのサンドイッチを食べてとても美味しかった思い出がありますが、また今度来たときには、そんな名古屋の老舗の喫茶店に行ってみようと思いました。

そのほか、「ノリタケの森」など

こういった心残りもあることですし、また名古屋に行ってみようかな、という気になっていますね。そもそも最初はのせられるもんか、とか言っていた割にすっかりのせられてしまっています。楽しいからいいのですが。

また、今回のコースにはないですし、私も行けなかったのですが、「ノリタケの森」や、そこにあるという「アウトレット」は行ってみたいなと前から思っています。ここは創くんも関心を持ちそうだなと思いますし。「茶器」×「アウトレット」というところも彼は好きそうですし、公園みたいに自然や芝生もあるみたいですから、全体的に創くんが喜びそうな気がします。今度行こう。

しおり、アルバム

『ガイドブック』は、創くんの作った「しおり」みたいでもあるし、「アルバム」みたいでもある*2。その中で創くんたちがお話ししてくれていることと、実際の自分の体験とが重なって、一緒の思い出ができた(または、これからできていく)みたいで、それがとても嬉しいです。またこれからも、『ガイドブック』を時々見返したり、もう一度行ってみたりしようと思っています。

 

*1:「Ra*bitsの皆さんが考えてくれたのは、うさぎ神社として親しまれている「三輪神社」から、ボリューム満点なお食事で有名な「喫茶マウンテン」で締めくくるコースです!!」公式メルマガ

*2:『!』「ハッピースプリング」、『!!』「仁兎なずな リズリンお誕生日パーティ/紫之創」

Ra*bits アルバム『TRIP』衣装(SCR)の紫之創について(あんスタ)

結局、入手しました。「アルバム『TRIP』衣装(SCR)」。良かったと思う。かわいいから全て許される。

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もくじ

 

おなかの白いブルーのうさぎ

ブルーだけどグレーっぽくて、うさぎっぽいです。かわいい。おなかが白くて、本当にうさぎさんみたい。

(ブルーグレーというか、そういう青がかった色のうさぎさんっていますよね。そういううさぎさんも、全身がブルーグレーなのにおなかだけ白かったりします。このSCR衣装も、おなか?のところが白くてうさぎっぽくてかわいいです。ケープ?の下に着てる、多分ノースリーブのタートルネックの色ですね。)

夜空とか星空のカラーがより強調された配色になっていますね。裏地には通常版のオレンジを残してるのも渋いです。リバーシブルではないと思いますが、途中まで飛行機のフリをして飛んでいて、成層圏を越えたらこちらにチェンジするというような、宇宙まで行けるっていう正体を明らかにしました、というような感じもします。

前の記事でも書きましたが、今回の「Ra*bits」の旅は、「空」の旅であり、「宙」の旅でもある、という感じで捉えたら面白いかなと思うので。そういえば今回のRa*bitsカードの「スキル」名も、「空」という言葉が並ぶ中、光くんカードは「星を掴みに行こう」と言っていますね。

SCRになっても背中の「羽根」は真っ白なままで、目立ちますね(お耳の色は変わっていますが)。それもかわいいです(ちなみに羽根の色はルーム衣装と違うようにも見えるけど気のせいでしょうか)。

今までの衣装で一番好きかも……毎回そう言ってる気がしますが。ともかく、いちばんふかふかで手触り?が良さそうなのは間違いないです。

あと通常版衣装もそうですけど、みんなでフードを被ったらどうなるんだろうとか、想像してしまいますね(どうなるもこうなるも、さぞかしもふもふで素敵な光景でしょう)

既存「Ra*bits」曲に配置してみる

う~ん。かわいいです……。これまでのどの「Ra*bits」曲に配置してもかわいいと思うのですが、「ヒカリスペクトル」のほかに、特に「メイド・イン・トキメキ♪」、「Milky Starry Charm」あたりが可愛いかな、と。あと、「FALLIN’ LOVE=IT'S WONDERLAND」の創くんオリジナルSPP。

「ヒカリスペクトル」

まず「ヒカリスペクトル」は、やっぱり創くんのこの「グー・パー」の動きの部分。うう、かわいい……

「多少の痛みは ほら」。この創くんの「痛み」止めのおまじない(勝手におまじないだと思っているだけですが。前の記事参照)よく効くし、SCRだと倍効く……。

「メイド・イン・トキメキ♪」

「メイド・イン・トキメキ♪」は、思いっきりウサギらしさを出してる曲とか振り付けなので、このもこもこのグレー(青)ウサギさん衣装は絶対かわいい。特に創くんのここ。

「しっぽがきゅんとして」、「お耳のいちばん先っちょ」のところなど。うさぎっぽい振り付けが本当にぴったりです。

特に「お耳のいちばん……」は、ちょうどお耳がついてるから、指を指してるところが合ってますね。

あと、この「先っちょ」の振り付けのとき「羽根」がふわっと浮かんで、本当に羽ばたいているように見える(天使)。この衣装、「羽根」の部分は、ふわ~っと揺れて動くように作られているみたいでかわいいですね。

(ちなみに、「メイド・イン・トキメキ♪」はアルバムに収録されてないですね。キャンペーン「アルバムスタンプラリー」の「単独ライブ」では、「Joyful x Box*」と2曲続けて歌ってくれたようですが。このまとめ方からしてもわかる通り、アニメの曲なので『!』の時代の曲ということになるでしょう。なので、今回の「TRIP」が振り返る旅路としては時代が違うから、と解釈しておこうと思います。リアルのアーティストさんでも、たまにこういうアルバム未収録で、ライブでは人気の曲みたいなのってありますよね。)

「Milky Starry Charm」

「Milky Starry Charm」は、テーマ的にお星様、夜空なので、合ってるな、と。ただ季節感的にちょっと暑そうな気もしなくもないですが。夜空のアウタースペースまで行ったらむしろ寒そうだし、腕も出てるし大丈夫でしょう。

星空の色のお洋服が合っていますね。かわいいです。

「FALLIN' LOVE=IT'S WONDERLAND」創くんオリジナルSPP

あと、「FALLIN' LOVE=IT'S WONDERLAND」の創くんオリジナルSPPは、ぜひこの衣装で見てみたいと思いました。すぐに思い浮かんだのはこれかも。

特にこの後ろ姿。もこもこのうさぎさん創くんが走っていく。

ほら素敵だ……うっとりする。

森でこんなうさぎさんを見つけて、追いかけてみたいですね。「おいで」されたい。森に迷い込んで出られなくなってしまいたいです。

 

前の記事。

miusow.hateblo.jp

 

Ra*bits アルバム『TRIP』の紫之創について(あんスタ)

Ra*bitsのアルバム『TRIP』*1の簡単な感想です。特に、創くんにフォーカスして。

ひとまず第一印象で感じたことや考えたことを中心に。本当はもっと時間をかけて考えたいところもたくさんありますが。

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もくじ

アルバムジャケットイラスト

空の旅、「宙」の旅

「TRIP」ということで、「Ra*bits」は空の旅なのでしょうか。「空」というより、「宙」(宇宙)かもしれませんが。飛行機というより、スペースシャトルのような。

航空チケットっぽいデザインや、MVのステージ(「ヒカリスペクトル」で使われていますが、アプリ内キャンペーンによると「単独ライブ」のステージだとわかる)などは、空港のバゲッジクレームっぽい感じもある(あの回転寿司みたいなやつね)。アルバムのオープニングとなる「ヒカリスペクトル」も空に浮かぶ光の輝きを歌っているように思える(後述)。

でもあちこちに星があしらわれた衣装とか、そのステージのデザインにはけっこう「宇宙」っぽさもありますね。「ヒカリスペクトル」MVでも、星がキラキラ輝いたりしていて、ギャラクティック?な感じもある。

Ra*bits衣装で珍しい感じがするビビッドなオレンジ色はアルバムシリーズのテーマ的な色なのかもしれませんが、宇宙服もオレンジ色のイメージがあります。両足のタプっとしたふわふわのレッグウォーマー風アイテムなども、全体のシルエットがスペースシャトルっぽい気もする。かわいい濃紺タイツも、模様をよく見ると、どうやら銀河っぽい。(そういえばこういう夜空や星座のギャラクシーな模様のタイツはどこかに私も持っていました。ロリィタブランドのタイツなどでこういうのがたまにあります。)

アルバムにデザインされたステッカー風のオブジェクトには、「Ra*bits は 宇宙空間 outerspace へ行く」とあります。「Ra*bits」はどこまでも飛んでいける、というような未来への希望を表現しているのかもしれません。

なので、ラビッツの空(宙)の旅は、飛行機とスペースシャトルの中間みたいな、飛行機に見せかけて、実は宇宙にも行けちゃうよ!という感じかなと思ってます。そう解釈した方が、なんだか楽しい。特に、今回の衣装の「星」のデザインは光くんが考えたそうですが(アプリ内キャンペーン「MC9」)、光くんのソロ曲には「宇宙」というワードが入ってますよね。たぶん、他のメンバーは、お空を飛びたいな〜くらいのことを言っていたのに、光くんが、それじゃ物足りないんだぜ!宇宙にも俺たちならいけるんだぜ!とか言い出して、みんなをアウタースペースまで引っ張っていってしまうような、そんなイメージが浮かびます。

「ヒカリスペクトル」MVのステージも、グラデーションに光っていて、どんどんと遠くへ、高く高くお空を飛んでいくうちに、景色の色が変化していく様子にも見えます。

アルバムシリーズ第一弾の「Crazy:B」は、おそらく自動車の旅でした。オープンカーで海沿いの道路を……的な新曲MVのイメージに合っていましたね。そんなわけでおそらく他のユニットは、船とか、電車とか、飛行船とか、気球とか……また別の仕方で旅をするのでしょう。それぞれのアイドルロードを、それぞれなりのやり方で旅してる、っていうイメージでしょうか。だから、ユニットによって経路が違う。

「Ra*bits」は新旧ユニット衣装や、そのほかのいろんな衣装のモチーフが、だいたいよくセーラーでマリンなので、海、海路、船とかとも相性がいい気もしますが、ウサギは飛び跳ねるので、やっぱり「空」(宙)は合っていまね。衣装も、背中には「羽根」がついています(そう、天使だから当然ですね)。

もちろん言うまでもなく、「Ra*bits」のセーラーなモチーフは、一昔前にヨーロッパで子供服としてセーラー襟が流行ったことが起源でしょうけれども。少年っぽさ、「良家の子女」感を出すのに役立っているものではあります。個人的にこういうのは好きですが、今回のアルバム衣装はあんまりセーラー感がないのことにあえて解釈を加えるなら、「Ra*bits」はちょっと成長して、少年とか「良家の子女」といった枠組みでのかわいさから変化しつつある、もうちょっと広い意味でのかわいさを表現しつつある、それが衣装に表れている、と考えてもいいかもしれません。

創くんの表情など

ジャケットイラストの創くん……本当にますますかわいいです。ここ最近の創くんイラストで最高傑作かもしれない。そう、ウインクが得意ですよね。普段から自然としてそうです。創くんって、ちょっとまぶた重めの平行二重なのかなと思うのですが(前から思ってるけど、こういう目ってなかなか現実ではないし、特に東アジア系で天然ではなかなか見られない気がする。眠たそうな重めのまぶたって、一重か奥二重になりそうです。創くんは多分、ぱっちり平行二重ですよね。いいな)、目を閉じやすいのだろうか、などと考えてしまいます。

あと創くんの広げた指が綺麗。いつも思うけど。細くて長い。美しいです。

なずな、光

ちなみに、なずなくんの表情も絶妙ですよね……。なんだか、一瞬の差で写真の撮影の失敗になりそうな、そういうギリギリの、本当に自然な、動きのある瞬間を捉えた!っていう感じの表情ですよね。

多分スタジオでファンで風を吹かしながら、ジャンプして、その瞬間を撮影したやつだと思います(イラストですけど、設定的には。みんなで何回もジャンプして撮ったよね〜とか、リアルアイドルだったらフリーペーパーとかで?話してそうです)。

なずなくんは両足ジャンプして、一番がんばってジャンプしてますよね。思いっきりジャンプするんだな?よ〜し!とか言って、張り切ってそうです(かわいい)。それで、ちょっとお口をギュッと閉じた、がんばってジャンプしている瞬間が撮れたのかも。そういうのも全て想像してかわいいです。

(あとは、今回のソロ曲のテーマとか、少し前の「フィーチャー2」のテーマもそうでしたけど、元気な姿を見せる、飛び跳ねる Hopping …… というのがなずなくんのテーマになってきているようなので、アルバムジャケットの全力ジャンプは、それも反映されていると見ることもできるかもしれません。今回のアルバム衣装の「羽根」を提案したのも、なずなくんだったそうですし。)

あと細かいマニアック?なところですが、なずなくん、その全力ジャンプで力の入った時に、ちょっと筋が入ったしっかりした腕が撮影された感じがしますね。ダンスも得意なイメージがありますし、ちゃんと筋肉が結構ついてそうだと思います。

それと、ジャンプの直後に光くんがちょっとなずなくんの方に寄って行ってしまってますね。こういうとき、に〜ちゃんに負けないくらい、思いっきり楽しんでジャンプしてしまいそうな光くん。ちょっと、おっとっと、ってなってそうで、この撮影されたすぐ直後の瞬間のみんなの雰囲気を想像するのも楽しいです。

友也、創

そして創くんは、これ、ほとんどジャンプしてないですね。ちょっとワンテンポ遅れちゃったのかもしれません。それも創くんらしくてかわいいです(かわいいしか言ってませんね)。

でもむしろ、友也くんにぶつかったらとか、そんなこと考えてしまったのかもしれないです。優しいですからね。

この体勢だと、友也くんが左の腕を後ろに伸ばしていて、その腕と肩のあたりに、創くんは頭をつけるというか、ちょっとのせているような感じの状態ですよね。

この前のパラレルワールドのカードイラスト(友也くん星5才能開花前、3人でうたた寝しているイラスト)でも思ったのですが、創くんはやっぱり友也くんにスッと、自然と寄り添っちゃう感じがあるんだな、と。

なんていうか、もう本能的な、猫とかウサギとかが自然と安心する人のところにスッと来ていつの間にかくっついちゃってるみたいな。なんか安心する、無意識に……みたいな感じで、いつの間にか友也くんにくっつきがちになってそうな気がします。創くん。

よく見ると、ジャケットイラストでの二人の太ももと膝の形で、ハートマークみたいになっています。偶然かもしれませんが。仲良しです。

……などとこんな感じで、このアルバムジャケットイラストだけでも延々と楽しめてしまいます(味のなくならないガムみたいな)。

 

アルバム『TRIP』衣装

兎の耳、尻尾、羽根、一番星

「Ra*bits」は意外とこんなわかりやすくうさ耳をつける衣装って、実はそんなにない気がします。『!!』ではブラックバニーとかぐらいでしょうか。

うさ耳といい、もこもこ感といい、前作の1st アルバムでの衣装と違って、よりメルヘンな方向が強まったという気がします。すでに少し言及しましたが、セーラーカラーが想起させる「少年」とか「良家の子女」的なイメージから少し成長して、ややそこから脱しつつあるのかもしれません。「両家の子女」風も大好きですが、そんな例えば大きなお屋敷で大事に育てられているようなイメージではなくなってきているのかな、と。

でもかといっていきなり現実の世界の荒波で苦労している男の子みたいな方向も、なんだか違う。そういうわけで、メルヘンな世界の方へ飛び出していくのが正解かな、という気がします。

「兎の耳」を考えたのは創くんだということでしたね。今回の衣装はみんなで考えた、って言っていました(MC9)。

創くんが「耳」なのはなんでだろう?と考えていたのですが、ぼくたちRa*bitsだから、やっぱりウサギらしく、お耳をつけるのはどうですか、などと一番最初に提案したのかもしれません。それいいな、ということになって、そこから話し合いが進んで、いろいろみんなも提案していった(尻尾、星、羽根)、という流れがなんとなく想像できる(じゃあ尻尾も?とか友也くんが言い、おれは羽根があってもいいと思うんだ、オレは一番星を取り入れたいんだぜ、って)。

でも、あえて意味を読み込むなら、ひとの話をよく聞いて、寄り添う、という創くんらしさという意味で、「Ra*bits」の「耳」は、やっぱり創くんなのかもしれません。「紫之は聞き上手だから」って佐賀美先生も言っていましたよね。「尻尾」を提案した友也くんは、方向を決めたりする舵取り役ということかも。「一番星」はなんと言っても光くん。スーパースターになる!って言って、遠い目指す場所(ゴール)へとメンバーをぐいぐい引っ張っていきそうです。

そして、に〜ちゃんが「羽根」。確かに、に〜ちゃんがアイドルのことを教えてくれて、彼らに翼をくれたんですよね。こんなふうに考えると深みがあります。もちろん想像の域を出ませんが。

うで

フードのついたケープみたいなものかと思いきや、ノースリーブなので、ベストのような、暖かいようでそうでもなさそうな、あんまり現実的ではないお洋服で、これもメルヘンです。

腕が。肩が。結構出てますよね。「ニューイヤーライズ」でも、けっこう腕出すな〜と思ってましたが、一応「ケープ」もありました。

「Ra*bits」や創くんの衣装ということでは、肩を出すのはそんなになかったと思います。『!!』になって、ユニット衣装もあんまり露出が減って、これからのRa*bitsは肌を減らしていく方向なのかな、と思っていました。

と言っても肩の出し方(?)が絶妙で、腕を動かすと出るという、ちょうど良い出方(?)ですね。ちらちらと肩が出たり隠れたりして、まったくもうです。

MV衣装を見ていると(3DCGだから個人差があるのかどうか知りませんが、そういうメタ事情はあえて無視して)、やっぱり、なんか腕がしっかりしてはるな、と。もこもこの腕カバー(?)から出ている、ちゃんとしたシッカリした腕。良いです。

多分リアルなら、ライブ映像なんかを見ていると微妙に腕を動かしたときの筋とかの動きが見られると思う。そういうのが、なんとも絶妙に良かったりする。かなり細かいことですが。

おへそ

お腹も出ていますが、その出ている幅の細さも絶妙です。おへそが見える衣装も、『!!』以降ではおそらく創くん初めてではないかな、と思うのですが。貴重だ。(シティライダーの星3イラストではありましたが。あと、MV衣装の方では、いろいろの理由から?しっかりしまわれています……)

なんとなく創くんは、もう大きくなったし(?)、おへそを封印したのかな、と思ってました。それはそれで全然いいんですが、創くんのお腹がどんな感じなのかは、ちょっと知りたかったので(変態なので)。ムキムキ腹筋はちょっと、と思いますが、しかし割としっかりしてきたかな、くらいが理想だなあと勝手に妄想しておりました。まあ結局、CGとかイラストからはよくわからないんですけど。

(創くんのお腹が気になり出したのは、アニメのときのイラストがけっこうぽっこり丸いお腹で、幼児体型な感じが強調されているな、と思ったところからです。ちょっとやりすぎなくらい丸いなとも思いつつ、でも運動も苦手で、入学したばかりの創くんだとすれば、むしろあのような感じが適切だなとその時は思いました。それ以来、創くんのお腹はその後どうなっているの?丸いの?というのを何となく気にしていました。本当に変態のようですみません。しかも気にしている割に、結局どっちだとしてもかわいいよなあ、としか思いません。すみません。)

 

CDのボックス、ケース、等(物理的な手触り)

「CD」は、リアルな物体としてそこにあることが大きな意味を持ちます。手に取って、開いて、触り心地や光の反射とか、さらには工場から出荷されたての紙とかプラスチック?の匂いまでも含めて、体験だと思います。

特典のポスターなど

確実に手に入れるために、私はアニメイトの通販で予約していました。正直、あんまり限定特典とかにこだわりが少ない方ですが、とにかく一番いいやつで!ということで、有償特典付きにしました(かわいいバッジが付いてた)。なんとなく旅行とか特別なところで食事をするときなどにメニューで迷ったら、せっかくだし一番いいやつで!みたいな感じです。

段ボールの箱を開けた段階で、もう、わあ〜〜!!という特別な気持ちになりました。なんかかわいいのがいっぱい入ってる!って。

A3ポスターらしきもの。先着特典でしたっけ。クリア素材で、美しいです。いや本当に美しいな……。やっぱりこのアルバムのジャケットイラストは本当に素晴らしいと思うのですが、特にこのビジュアルを一番大きなサイズで見たのがこのポスターかもしれません。デジタルデバイスでは、もう予約の画面やゲームの画面などで何回も見たイラストですが、一番大きなサイズで間近に見たのは、このポスターが初めてだと思う。デバイス越しではなく、直接に目で見られるのもいいですし。やっぱり予約しといてよかったと思いました。

そこから、このA3ポスターをきちんと飾ろうと思って、すでに持っている額縁を探したのですが、やはりここはスカイブルーの額縁が絶対いいと思って、ネットや画材屋さんであれこれ探し始めてしまいました(けっこう時間を使った)。

結局、ちょっと特殊な、奥行きのある箱みたいな形のスカイブルーの額縁に飾ることにしました。アルバムのトランクケースの箱っぽさを意識したのと、壁に掛けたとき、そこだけが切り取られた空間のように見えて、なんとなくこのアルバムの世界観みたいなものが出るかな、と思ったので。

ボックス、紙の材質

それからかなり豪華で凝りに凝ったジャケット……というか、ケースとか諸々の付属品とか歌詞カードなどを堪能しました。

トランクケース風になっていて、ちゃんと取手が持てるんですね。でも紙だから重量とか耐久性には気をつけてね、って書いてありました。行ってきま〜すとか言って、ここだけ持ってぶらぶらと出かけたりしたらダメですね(もげます)。

パスポートとか、チケット風の歌詞カードも本当に凝ってます。使っている紙の材質、質感までそれっぽくなっている。このアルバムは、手触りとか、触覚でも楽しめるんですね。とあるアーティストさんのアルバムで、やはりこういう、ほとんど音楽に関係ないような細かいアイテムがゴロゴロ入ったかなり豪華なものを以前買ったことがありましたが、それを思い出しました。音楽はデータとしてはデジタルで配信されているからこそ、「ディスク」を買ってきて、箱を開けて、っていう楽しみは、むしろ増えたのかもしれないですね。聴覚だけじゃなくて、視覚、触覚、さらには嗅覚も含めて、音楽作品を楽しめる。

特に、2次元アイドルの、スマホアプリゲームの音楽なのに。最もデジタルで、最も形がなさそうなものなのに。でもむしろだからこそ、リアルの質感や、ざらざらした手触りのある物体として、この作品を味わう機会が持てるのがとても嬉しいですね。ちょっと大袈裟に言えば、一緒に生きている、って感じられます。寄り添うアイドルという創くん(たち)のテーマともつながりますね。

歌詞カード

次に、音楽を聴く前に、まず歌詞カードだけをじっくり読みました。私はリアルのCDを買ってきたらまずこういう楽しみ方をします。人によると思いますが。「ヒカリスペクトル」やソロ曲は初めて目にしますし。

それだけでもう……ああ、なんだか、本当に感動して涙が出そうです(歌詞カード汚さないようにしないと)。特にソロ曲の歌詞ですね。創くんたちのことを、本当に深いところまで考えている歌詞なんだな、って思えました。本当に素晴らしい歌詞だと思いました。歌を聴いてないのに、すでに感動してしまった(ゲームのキャンペーンをやっているので、ちょっとだけ聴いてますが)。

ディスク、ケースの路線図

CDのディスク本体も、大事に大事に、奥にしまわれています。CDのケースには、路線図みたいに曲順が書いてありました。私は「名古屋」の地下鉄を思い出しました。

数ヶ月前、私はやっぱり、あのJR東海さんのコラボ(「新幹線で行く!『好き』を巡ろう JR東海×ENSEMBLE SQUARE イチオシTRIP!!」)を実践してきたのですが、名古屋はあんまり慣れていないので、駅で何度も路線図を見て、商店街とか、ウサギの神社とか、あと、例の「山」に登頂しにいったりとか……。なんだかリアルの自分の思い出にもなったし、このアルバムの路線図を見て、思い出すことができました。まさにアルバム、旅の思い出ですね。みんなと一緒に旅行に出かけたかのような、それを今思い出しているかのような、そんな気分になりました(迷ったけどやっぱりあれ実践して良かった)。

「TRIP」というテーマは、どういう意味なのかよくわかっていない部分もあるのですが、私にとっては、あの旅の思い出とも重なりますし、もちろん、「Ra*bits」のこれまでの軌跡を表現したものにも思えます。

そういえば(同人誌にも書きましたが)、Ra*bitsは「電車」に乗ってましたよね。「出発新GO!」とか、「ハッピースプリング」でも電車に乗っていた。みんなでお揃いの制服(スーツは制服)で、電車に乗って出かける。CDジャケットの路線図は、そういう「Ra*bits」電車の軌跡にも見えます。

さらにそこに名古屋の地下鉄が重なるという、なんだか不思議な感覚を得ました。そういえば、アプリ内キャンペーンの「アルバムスタンプラリーRa*bits」も、名古屋のコラボでのスタンプラリーを思い出させました。QRコードを読み込んでいくんですよね。──人通りの多い駅の売店の横とかに突然、あんスタのポスターが設置してあるのが不思議な光景だった思い出です。

さらにCDのケースを取り出すと、またその後ろにメンバーのカードが入っている。かわいい。──ちなみにその下の台座は、本当にただの台座でした。何か隠されていたり、裏側にイラストがあったり、そういうのはありません。ボックスの全体に、トランクっぽい厚みを出すためにも必要なものなのでしょう。

 

アルバムの構成、インスト曲、ユニット曲、曲順など

全体、1stアルバムとの比較

ユニット曲は、「ヒカリスペクトル」を除いて(および「パラレルメイズ」のフルバージョン)、もちろん全て既知のものです。

けれども、こうやってアルバムの流れの中で聞くとまた違う気がします。本当に、これまでの旅の思い出という感じがします。

また、改めてじっくりと1stアルバムと比較して聴きたいな、という思いも強まりました。2ndが出て比較対象ができたので、1stアルバムがどういうものだったのかを改めて考える手掛かりにもなると思います。

ひとまずすぐに言えることは、1stアルバムでは、ぼくたちのストーリーが始まるよ(「主人公」の「ストーリー」)、ぼくたちの世界にようこそ(「Joyful x Box*」、「Love Ra*bits Party!!」)、応援してね、というのがメインで、2ndは、みんなの応援でぼくたちはここまで成長してきたね、と振り返ったり、さらにこれからも一緒に成長していこうね、と聴き手を応援したりもするようになっています。「ずっとパワーアップしてるでしょう?」(なずな、MC7)、「あなたを応援するために、ぼくたちもがんばり続けます……♪」(創、MC8)

「うさぎの森の音楽会」の位置付け

そういう流れの中で位置付けると、やっぱり「うさぎの森の音楽会」*2は重要だなあと思いました。特にこのアルバムの中でもそれを感じました。Ra*bitsの変化や成長がよく表れていると思います。

というのも、この曲は一見すると、従来の「Ra*bits」らしい、ぼくたちののかわいくて楽しい世界へご招待!(「Love Ra*bits Party!!」、「Joyful x Box*」みたいな)というような、従来的「Ra*bits」の様式を踏襲しているように思われます。1stアルバムに典型的な雰囲気で、ともすれば一緒に入っていても違和感がなさそうですらある。

けれども曲を聴いていくうちに徐々に、あれ?なんか違う……と気がつきます。聴き手のことをいたわったり、励まそうとして、「応援する側」になってきている。ここに彼らの成長を感じて、ちょっとびっくりするのです。

規範と逸脱。伝統と革新。従来的な「Ra*bits」のコードと、そこからの逸脱とが巧妙に組み合わさっていて、その結果、「Ra*bits」の変化や成長がじわじわ、ど〜んと感じられるようになっていると思うのです。

そこから「ハレノヒSugar Wave」に至る道筋があって、みんな(聴き手)を「応援する側」に転換していく。……なんか樹形図みたいなので示したくなりますね。「Love Ra*bits Party!!」から「うさぎの森の音楽会」へ。そこから「ハレノヒ」へ。また、「うさぎの森」と同じCDの「FALLIN’ LOVE=IT’S……」はそこから枝分かれした別の系統だけど関連していて……って(「Love Ra*bits Party!!」での「背伸び」が、だんだん板についてきて、「ハレノヒ」ではその分の成長に繋がっていたり。その間には「うさぎの森」とか「FALLIN’……」があったり)。「Ra*bits」ソングの進化の樹形図、ないし系統樹。また、そうやっていろんな方向へ広がって育っていく有様というのが、言い換えれば「Ra*bits」の「スペクトル」なのかもしれません(後述)。

インスト曲

インスト曲もいいですね。オルゴール風。オルゴールって、大事なものをしまえる宝箱みたいな作りになっていることが多いですが、そこに思い出の品がこまごま、ちまちまっとしまわれているような、そんなイメージが浮かびます。今回のCDも、ケースがトランクケースのような、「箱」のような作りになっているので、箱を開くとRa*bitsの思い出と共に、オルゴールが流れ出す……というような体験にも思えます。

アルバムって、その名の通り、思い出のアルバムみたいですよね。そういえば、に〜ちゃんのお誕生日に創くんが確かアルバムを作ってプレゼントしていたと思います。そういうことって、あのお誕生日の時に限らずときどきしているのかな、と想像したりします(かわいいです)。仲良しのRa*bitsならしてそうです。そんな彼らの手作りのアルバムを見ているような感覚にもなりました。

ユニット曲の流れを締めくくる、2つめのインスト曲「*Happy Closing*」は、やはり1曲目と同じ「ヒカリスペクトル」なのかなと思ったら、「ハレノヒSugar Wave」でした。「アラナミに飛び込もう」の部分が、原曲にはない形で、2回繰り返されています。

これから前に進んでいく、という印象を残しながら、クロージングする、という感じでしょうか。イベント時系列的には「パラレルメイズ」が最後に当たるのですが、正直なところ「ハレノヒ」の方が、私は「Ra*bits」のこの1年間の締めくくりとしてはしっくりくると感じていましたので、その意味でもこの曲順は良かったと思います(もちろん曲順そのものは、メンバーの順番通りにそれぞれのセンター曲を配置しているだけかもしれませんが)。

 

新曲「ヒカリスペクトル」

*3

歌声など

本当にメロディも歌声も素晴らしい曲だと思いました。とにかくとっても美しい歌声が楽しめます。こういうしっとりめの曲調のおかげで、伸びやかなメンバーのコーラスがじっくりと聞けます。

この歌も、ソロ曲でもそうですが、今回のアルバムではけっこう皆さんファルセットっぽい歌い方をされていますね。「Ra*bits」の曲でこういう歌い方って、これまでなかったような気がします(記憶の限り)。「Eden」とかのイメージです。少し大人っぽい印象があるかもしれない。こういうところからも、彼らの成長を印象づけてくれるようです。

光学的な比喩

歌詞に関しては、全体的にふんわりとしていて素敵なのですが、ちょっとだけ微妙にも感じられました。特に、ゲーム内のライブ・MVでは使われていない部分だと思いますが、「ゴミ箱行き」とか、あんまりわざわざ「Ra*bits」の歌で出てこなくても良いような気もします。もちろん、強い言葉を使って、意志とか決意とかを表す意図があるのかもしれませんが。今回の歌詞は、少し従来的な「Ra*bits」のかわいらしさを落として、その代わりに意味の方を追求しているような印象を受けました(けれども、この両者は必ずしも二者択一ではなく、「うさぎの森の音楽会」や「ハレノヒ」などのように両立することは可能だと思います)。

「ヒカリスペクトル」って、そもそもこの言葉が何なのだろう?と思うのですが、先ほど樹形図で「Ra*bits」の歌の進化を示したくなるなどと言ったように、いろんな方向へと「Ra*bits」の可能性の輝きが広がっていく有様というのが、たぶん「スペクトル」なのかな、と私は思いました。

分光スペクトル。つまり、光[ひかり]はプリズム装置を通すことで、「分散」します。紫色、青、緑、黄色、赤、と、波長によって方向が変わる。そこで「虹」ができる。

虹を何色と数えるかは文化で違うと言いますが、メンバーカラーも4色にバラバラだということを考えると、「Ra*bits」というプリズム装置から「分散」していった各メンバーのそれぞれの色の光が輝いて、虹をかけているような、そんなイメージの曲かなと思います。「空に浮かぶ」という歌詞もありますね。今回のアルバムのテーマも「空」(ないし「宙」)なので、そういう虹のかかった綺麗な空の景色を旅して、「灯りの行方」を追いかけていく。そういうイメージになぞらえて、「Ra*bits」のアイドルロードの旅路(TRIP)を表現しているのかもしれません。

だから、「スペクトル」というのは、個性=「凸凹」が噛み合って、素敵な「景色」を見せてくれる(Branco「白雪たち」での桃李くんの言葉)──っていう、「ユニット」概念を表現したものだと言えます。その意味では、「Ra*bits」に限らず、アイドル一般のテーマ曲として通用する気もする。

ただ、個人的には、空にかかった虹を追いかけて……というイメージから真っ先に思い出すのは、やっぱり創くんの『!』星5カード「虹色のプリズム」です(後述)。「ヒカリスペクトル」って、この「虹色のプリズム」を言い換えたような言葉にすら感じる。あのカードイラストやストーリーはとてもとても大好きなので、そういう意味でもなんだか嬉しいですね。

「灯りの行方」

「灯りの行方」という言い方も気になりますが、メンバーがそれぞれ、割と独自の方向性を示しているのが最近の「Ra*bits」だとも言える。よくそういう言及のされ方もしますよね。「ちがう道」でも「おんなじ気持ち」というお話もありました。

プリズムは、分光器とも言います。光[ひかり]は分光器を通って、スペクトルに広がり、「分散」する。「Ra*bits」という分光器、プリズム装置があって、そこに、みんなの光[ひかり]が入って、いろんな方向へ可能性が広がっていく。その「灯りの行方」のうち、どれを追いかけるかの選択はぼくたちでやるよ、と言って、それを追いかけていく。どの分光された光が正解か、答え合わせだって楽しもうぜ、って。

だから「灯りの行方」というのは、「Ra*bits」がこれからどう進むのか。それも、メンバーによって、ちょっと違うかもしれない。「分散」していくかもしれない。でもそれでも進もうよ、ということでしょうか。その方が虹は綺麗だと。

実際、このアルバムでも、ユニット曲が各メンバーのセンター曲順に並び、さらにそのあとソロ曲が並びますが、けっこう毛色が違いますよね。もちろん、はっきり違うと思うのはやっぱり「FALLIN' LOVE=IT'S WONDERLAND」でしょう。イントロから明らかに異色。光くんセンター曲で、これはやっぱりなんと言っても光くんらしい、かっこよさのある曲です。光くんソロ曲もはっきり特色がありましたね(後述)。そういうそれぞれの特色が虹のスペクトルのように輝いているアルバムだと思います。

「反対側」、「逆立ち」

「反対側」「逆立ち」っていうのは、この曲の光学的比喩の流れからすれば、レンズ(凸レンズ)の「倒立」した像みたいなことでしょうか。ビー玉とかを覗いて、反対向きに世界が映っている!みたいな体験を子供時代にしたことのある人もいるかもしれません。そういう意味では、少しノスタルジックな、昔を思い出すような雰囲気もありますね。これは「泣かないで」という歌詞もあわさって、「講堂」の過去の創くんを、反対側の観客席で見る「夢」の中の創くんを思い起こさせます(「出発新GO!」ストーリーより)。綺麗なビー玉越しにのぞいてみれば、昔のあの頃のつらかった自分たちの姿も、また輝く光のプリズムの一つになる。いま、未来へと進む糧になる。そんな意味でしょうか。

「嫌なことを嫌だって言っても」

いろんな可能性が「Ra*bits」というプリズム装置から見えてくる。その中で、好きなものを選ばせてもらうよ、というような意味かなと思います。こちらで決める、嫌なら嫌って言うしね、って。

嫌なら嫌って言う、受け取るかはこちらで決める。これは私も活用させてもらおうかなと思いました。推し活とか、オタクって、何でもかんでも受け止めないといけないみたいな変な義務感が出てきて、楽しいはずのものがうまく楽しめない場合もあるかもしれません。まあ、好きなようにしたらいいんですが、やっぱり自分の人生が充実するかどうか、楽しいかどうか、これが結局は一番の基準だと思います。

「綺麗になる」

「どんどんキミは綺麗になる」。確かに「綺麗」だなっていうのが、私が最近特に、創くんたちについて思っていることです。「想い降り積もってく」という雪のような比喩は、どう繋がるのかなとは思いますが。

ただ「想い」と「綺麗」というのが結び付けられているのは良いなと思いました。私も創くんの想いや内面的なものが彼の美しさであると、最近特に思っています。

また、大きくなったらかわいくなくなるんじゃないか、みたいな懸念を、『!』時代などに彼らは時々していましたが、むしろ逆だ、という話ですよね。ここで歌っていることは。歴史を重ねて「降り積も」ることによって、むしろ「綺麗」になる。確かに、かわいいというより、綺麗な人っていますよね。綺麗な方はずっと綺麗です。内面から来る綺麗さというのはあると思います。

「多少の痛みは ほら」

MVの創くんの振り付けでは、この「多少の痛みは ほら」のところが本当にかわいくて、手のひらを閉じたり開いたりする(グー・パーするような)動作がとってもかわいいです。しかもそれをしながらウインクしてくれるんです! もこもこのアームカバーから伸びている指が細くてとっても綺麗ですし。いわゆる萌え袖の状態で、指の美しさが強調されますね。

このグー・パーの動作の意味はよくわかりませんが、あれはなんだろう?って思わせるところなどから、なんとなくおまじないっぽい感じなのかな、と想像しました。痛いの飛んでけ〜、みたいな、「多少の痛みは ほら」って。確かに、創くんのおまじないは効きそうです。特にこの歌詞の内容からしても、創くんは自分が過去に「痛み」を乗り越えたことがあったから、みんなも大丈夫だよ、っておまじないをかけるように言ってくれているようにも受け取れます。

「いこう」

創くん「オリジナルSPP」は、「いこう」という歌詞に合わせて、空を指差して終わりますね。旅の始まり、出発ということなのかもしれません。アルバムの1曲目であり、「単独ライブ」(アプリ内「アルバムスタンプラリーRa*bits」)でも1曲目ですね。

また続けて曲の最後、MVでメンバーが「いこう」と言いながら手を差し出します。Ra*bitsの旅路(TRIP)にご招待、さあ一緒に行きましょう、と言っている。「灯りの行方」を一緒に追いかけようよ、見に行こうよ、って誘いかけてくれているようです。やっぱり、一緒に歩もう!と言ってくれる「寄り添う」アイドル像が反映されていますね。ファンは「Ra*bits」の成長を傍観して追いかけるだけではなくて、一緒に成長する、一緒に(自分の道を)がんばる。そういうファンとの関係を作ろうとしているのだと思います(後述)。

 

ソロ曲

良い曲ばかりですし、1stのソロからの変化やその背景にある物語を考えたりすると、さらにいろいろと味わうことができると思います。また、歌い方なども高度な?というか、難しそうな感じが多いですよね。Ra*bitsの歌が上達している、ということも反映されているのでしょう。

真白友也 Solo「Centre of the theatre」

友也くんのソロ曲、いい!!ってなりました。歌い出しの、ぽつりぽつりと独白するような歌い方が本当によくて、鳥肌が立ちました。友也くんの少しだけかすれたような声が、この歌い方にとても合ってる。なんだか、有名アーティストのアルバム収録曲で、名曲とされている曲、といった感じの曲です。

前回の1stのソロ曲は、「たはは……」っていう友也くんのあのかわいいボイスを思い起こさせるような曲で、まだまだこれから、スタートラインだ、っていうような内容でした。今回は、友也くんがお芝居を頑張っていて、それをテーマにしながら友也くんの内面に迫るような歌だと思います。友也くんの歌声が、そんな内省的な雰囲気にとってもよく合っていました。

歌詞の「君」は、ファンとか、あとは原作の設定を考えたらプロデューサー(転校生)でしょうかね。ただ、少し広げて先輩とか、他の人でも良いかもしれません。私の場合だと、創くんだと思ってもまあいいのかな……という感じもいたします。お芝居を見に行ったりしているようだし、大親友だし。

仁兎なずな Solo「Hopping on the music notes!」

「コーレスがいっぱいの楽しい曲です」(なずな、MC6)。

元気さ、飛び跳ねる、というテーマ。「フィーチャー2」のテーマもそんな感じでしたね。

あとは、翼。声に翼が生えていて、歌に乗せて思いがいろんなところに届くというような内容でしょうか。友也・創の中学生時代のお話など、歌声は思いがけずいろんなところに影響を与える。そういうことがモチーフなのかなと思います。今回のアルバムの衣装は、「羽根」をに〜ちゃんが考えたとのことですし。

あと、このなずなくんソロ曲にも「君」が出てきます。このあたりもあれこれ考えると面白そうなところです。

それにしても、声や歌い方が、う〜んやっぱり……かわいいです。に〜ちゃん。一生懸命に歌っている!という感じが絶妙に出ている歌い方です。本当に、リアルでのアイドルの歌みたい。ちょっと声高めのボーイズグループの曲っていう感じがします。なんか、すごく応援したくなる。

天満光 Solo「SUPER SPACE STAR☆」

光くんの曲は、とっっても!かっこいいですね。曲調もコズミックな?感じです。光くんは本当に光(ひかり)だなあ……ひたすら輝いてる。こんな太陽みたいなエネルギーの人は、本当に元気をくれます。メンバーもそう思ってそう。

曲調や音の感じもすごくおしゃれでハイクオリティです。なんか光くんだけ海外でレコーディングしてきた!的な感じすらある。1stアルバムのソロ曲と比べても、雰囲気の変化が大きくて、成長が著しいですよね。歌い方も大人っぽいところがあって、「Oh yeah」のところとかかなり渋いです。光くんの歌でもファルセットっぽいのがありますね。

でも歌詞を見ると、かっこいい部分もあるけれど、1stのソロの系統を引くような、無邪気さ、元気さもかなり出ていて、そのギャップも良いですよね。

こんなにかっこいい曲なのに、エピソードトーク的なときには、ロサンゼルスではいっぱいおいしいパンを食べたんだぜ〜!!などと話してくれそうです(かわいい。完全に勝手に海外レコーディング設定になってますが。穴の空いたモチモチのパン!!ベーグルのこと?とか。ロサンゼルスのパン屋のイメージ)

 

紫之創 Solo「ボクスケッチ」

*4この曲に関しては、もう本当に、素晴らしい、良かった、というより他に感想がない……。というのも、いまの創くんのことを本当にしっくりと表現している内容で、あまりにもピタッ!とハマっているように思うので、もはや私などがそこに加えて言うようなことが見当たらないのです。

逆に、もしこの歌の感想をちゃんと書こうと思ったら、いまの(いままでの)創くんのことをすべてちゃんと語ったり考えることが必要になってしまうでしょう。それはすぐにはできません(というより、一応私なりに、ついこの前、本(同人誌)につらつらと書いたことでもある)

「ぼくもこの歌が大好きです」(MC9)と、創くんが自分で言っていました。本当にこのことに尽きると思います。いまの創くんそのものを表しているのです。

それでもあえて、ポツポツと思ったことを断片的に記しておきます。歌詞のことばかりになってしまいますが、もちろん音楽も、歌声も、とっても素敵でした。こういうちょっとゆっくりしっとりしたテンポの曲は、すごく創くんに合っています。

全体を通して、なんとなく「フィーチャー2」の才能開花前イラストが思い浮かびました。ひだまりの庭園、自分の好きな場所で、穏やかな時間を過ごしている創くんの姿。癒されている創くんに癒されます。

1stソロ曲との比較 お茶と絵

1stアルバムのソロ曲「Happy Coming*ティータイム」は大好きですし、かわいくて大興奮ものでした。けれども、創くんが一方的におもてなしばかりするような、他の人にばかり配慮するような内容にも見えることは、少し気になっていました。そういう性質は彼の美徳であると同時に、彼を悩ませてしまう原因にもなっていたので。創くんが、おもてなしが好きなんです、と言うとき、それは素敵なことだけど、創くん自身は大丈夫なの?と思ってしまうところがありました。

だから今度のソロ曲では、もう少し創くんが一人の人間として生きていく上での内面を掘り下げてくれたらいいなと期待していたので、全くその期待通りの歌詞でした。

今回のソロ曲では、まず創くんが主人公の自分のストーリーを歌っています。そしてさらにその上で、同じようにあなたも一緒に歩いて行こうね、と言ってくれる。こういう形で、応援してくれるんです。

1stはお茶の趣味で、2ndは絵の趣味をテーマにしています。創くんはやはり紅茶部での活動を中心にしたお茶の趣味が有名ですし、専用衣装のテーマにもなっています。お茶は学院に入る前から好きだったそうですから、元々の創くんらしさを反映しているものと言えます。

けれども、絵を描くのも昔から好きだったんですよね。スケッチブックに絵を描くというのは彼の昔からの趣味で、かつては誰かに見せるということもなく、ただ描いていたそうです。それは自分のために描いていた。自分のことを考える、自分らしく生きる、というテーマを歌うには、やっぱりこの「絵」(スケッチ、ドローイング)のモチーフが合っているのだと思います。

物語を紡ぐ、絵(世界)を描く

「ココロの大事な場所」、「小さな頃の」、「自分らしい道」──こういう言葉が散りばめられていて、過去から現在、そして未来へと続く「紫之創の物語」を、彼が自分の手で描いていくことを歌っているものだと思います。

『!』で、虹を見て感動している創くんのイラストがありますが(星5「虹色のプリズム」才能開花後)、子供の頃はもっと「やんちゃ」なところもあって、無邪気だったことを話してくれていました。そういう創くんの自由な姿というのが、絵を描くという昔からの趣味を軸に、だんだんと取り戻されていく。そういう姿が思い浮かびます。

「描いた世界」とありますが、結局、自分はどんな人生を送りたいのか? を考えるということは、どんな世界に生きていたいのか? を考えることと切り離せない、というより同じことになります。「世界」というとわかりにくいかもしれませんが、「環境」 Umwelt (環世界)ですね。未来の自分をイメージするということは、同時に、どんな環境で、どんなふうに過ごしているか、をイメージすることだと思います。

「今」という材料、能動的に生きる

「今の自分で塗り足しながら」というのも素敵だなと思いました。「絵の具」は、「出会った今日のなかに」探すんですよね。たしかに「未来」の材料は「今日」からとってくるしかない。

ただし、自分で能動的に見つけるし、探すし、選ぶんです。ただ与えられた「今日」を受け入れて、受動的に流されていくのではない。選ぶし、見つける。出会ったいろんなものの中から。そして、選び出して、見つけ出した材料で、未来を、この物語の続きを、自分の手で描いていく。

聴き手に対しても

創くんは今回、基本的に自分のことを歌っていると思うのですが、ある箇所で「この歌声にのせて 素敵な色を届けますね」と歌っています。歌いながら「この歌声」と自己言及するところも面白いのですが(つまりここに創くんの「ぜんぶ」が現れているということだと思うのですが)、この箇所があることで、この歌全体が、創くん自身の歌であると同時に、聴いている私たちの歌でもあることに気付かされます。創くんのがんばる姿が、私たち(聴き手)が歩む道のための「絵の具」=エネルギーや、手がかりにもなるのです。

「〜しましょう」という印象的に繰り返される語尾にも、創くんが自分のことを言っていると同時に、皆さんもそうしましょうと話しかけているようでもあって、ダブルのニュアンスがありますよね。

これはつまり、「ハレノヒ」でも表現されていた「寄り添う」アイドルですよね。創くんは、創くんらしい自分の道を歩む。その姿が、同時に、私たちが私たちらしい道を歩む時の心の支えになったり、手掛かりになったりする。そうやって、一緒に歩もう、と言ってくれる。

一緒に歩む、というのは、必ずしも、一緒の道を進む、ということではありません。お互いがそれぞれの道を進みながら、励まし合うという関係です。付和雷同はしないけど切磋琢磨はする、というような。

アイドルとファン(曲の聴き手)の関係は、こうしたものですよね。単純な話をいえば、ファンはアイドルになりたいわけじゃないですし。それぞれの自分の生活(ザッヘ、お仕事、ルーティン)を頑張る日々が、「推し事」を通じて結びつく。

というかその前に、たぶん「Ra*bits」もそういう関係になりつつあると思います。それぞれの活動が際立ってきている。「Ra*bits」は分光器・プリズムであって、メンバーのスペクトルが広がって輝いているんでしたよね。違う道、でも同じ気持ちなのです。

創くんがこれまでに経験してきた、ユニットや仲間の「寄り添う」関係が、次第にアイドルとファンとの関係にも応用されつつある。これが最近の創くんの考え方だと思います。

 

Special Disc(共通曲のRa*bitsバージョンなど)

いっぺんに味わったらもったいない気がして、ちびちび楽しんでいるうちに、一週間経ってもまだディスク2を聴けていません。何をやっているんでしょう。

まずジャケットとか、特典のポスターとか物理的なものを味わい、次に歌詞カードを読み、次にディスク1の前半(ユニット曲)を味わい、そのあとソロ曲を味わって、特に創くんのソロ曲はまた別でじっくり味わい……と、ここでもう一週間です。まだディスク2に入れていません。これから聴きます。

 

アプリ内キャンペーン

単独ライブ

アプリ内キャンペーンの「アルバムスタンプラリーRa*bits」(「単独ライブ」)ももったいない気がして、ちょっとずつ進めました。

たぶん「MC」は保存されて見返せますが、あの途中のスタンプラリーの動きみたいなのは取っておけないですものね。スタンプラリーをしながら、ぴょこっとメンバーのミニキャラが動くのがとってもかわいいので、つい大事に進めてしまいました。

ちなみに、「単独ライブ」の曲順は、アルバム順ではないところがちょっと面白いですね。光くん関連の曲(「FALLIN’LOVE=IT'S〜」、ソロ)が、ググッと前に持って来られている。最初の方に歌うと会場が盛り上がるからでしょうか。創くんの「おいで」で盛り上がるんだ、とかそういう話も出ていました(MC2)。

カードイラスト

このイラスト、みんなくっつきすぎだから、誰のカードにも誰かが写り込んでしまうのがかわいいですね。仲良しです。

友也くんと創くんなんか、もう絶対に別々のカードにはできない!というようなくっつき方です。かわいいです。

スカウト、SCR衣装

今迷ってるのはスカウトですね(「アルバム発売記念スカウトRa*bits」)。2枚も確定なんだからすごいスカウトなんですけど。なずなくんだけがなぜかすぐにマックス来てくれて、色違いの衣装(SCR)がすぐに手に入ってありがたかったんですけど(その後もなずなくん、すごい何枚も来ていると思う。アイテムに変換されてしまっています)。創くんだけがなぜだか全然、2枚目から来てくれなくて。どうしようかなと。もともと貯めていたダイヤと夏休みセットのBまで使い切ってこの状態です。Cに手を出すべきかどうか。

通常衣装で十分かわいいし、色違い(SCR)まで望むべきかどうか。正直、普段はあんまり、こういうところにこだわらないのですが。まあいいか、で終わるのですが。

ただ、今回の色違い衣装は、単に色を変えただけというより、Ra*bitsカラーの水色が前面に出ていて、すごく綺麗だなと思いました。空の旅をイメージしているので、色合いもマッチしていますし。ゴールドも星の色だからすごく綺麗に合っているんですよね。また、通常衣装に使われているビビッドなオレンジがなくなった分、ちょっと上品になった感じもします。に〜ちゃんの動くSCR姿を見ていて、いいなあ、と思いました。に〜ちゃんいいなあ、創くんにも着させてあげたいなあ、と。

とはいえ、もう何年も「あんスタ」を続けてきていながらなんなのですが、やっぱりデジタルデータに何万円もどんどん使うのって、どうしても抵抗があります(まあ、累計でなら分かりませんが……計算しませんが)。そしてこの抵抗感は、無理やり打ち消すのではなく、むしろ大事にしていい感覚なんじゃないかなと思う自分がいる。

でもやっぱり今回の色違い衣装は、特に良いと思うから迷います。もう少し悩みます。
もし現実のお洋服でこういう感じの色違いが出ていたら、散々迷ったあげく2色とも買ってそうだな、と思います。なんかいろいろ言い訳を考えて。

 

(おまけ)MV「FIST OF SOUL」

白うさぎvs黒うさぎ。

うちにはうさ耳衣装持ちキャラが藍良くんしかいなくて、藍良くんなら創くんが一番繋がりあるかなと。Brancoで先輩後輩として支え合った感じがあったし。というわけで、藍良くんの黒うさぎに合わせて、創くんも黒うさぎさんチームに。のこりはに〜ちゃん率いる白うさぎさんチーム。

ボギータイムの権利をもらったとか言っていたけど、いつの間にかずいぶんハードな内容になったな……というイメージ。はいしょうもないです、失礼しました……。

(このMVクオリティが高すぎて、別のゲームが始まったかと思うほどで、けっこう好きなもので……。なにげに新しい衣装が手に入ったら、1回はこれに入れて遊んでみているかも……。)

 

*1:あんさんぶるスターズ!!アルバムシリーズ『TRIP』 vol. 02 Ra*bits』(初回限定生産盤、フロンティアワークス、2023)

*2:「うさぎの森の音楽会」作詞:こだまさおり 作曲:桑原聖(ArteRefact)

*3:「ヒカリスペクトル」作詞/作曲:aio

*4:「ボクスケッチ」作詞:こだまさおり 作曲:佐野仁美&ひろせP(YCM)

最近の創くんについて(『あんスタ』紫之創)

最近の創くん(紫之創、『あんさんぶるスターズ!!Music』)について。とりとめのない感想。

目次

「以♡伝♡ゲーム」の創くん──「ぷいっ」

ゲームとはいえ、急に「ぷいっ」とかしちゃう創くんが本当にかわいかった。

特に私の場合、創くんに「ぷいっ」ってしてもらいたい願望が普段から人一倍強いので(冷たい表情の創くんはきっと美しいだろうといつも思っています。かわいさ、幼さが抑えられて、「美」の方に傾くと思う)、嬉しいゲームでした。

創くん、次『ぷいっ』てして、『ぷいっ』てして!」とか言いながら(一人で)盛り上がりました。

(↑ほら良い。「ぷいっ」て。長い髪の毛が綺麗に揺れる。ぷいっとする直前の物憂げな表情も良い。)

正直なところ最初は、面白いのかな?と半信半疑だったのですが、やってみたらとても楽しいゲームでした。

でも結局、創くんは「ぷいっ」に限らず、どの表情もすべてが完全に極上にかわいいということが改めてわかりました。「ウインク」とか、「にっこり」とかもね。2D創くんをまとめて鑑賞できる、意外と珍しい機会だったと思います。

「電話」の創くん

少し前から掛かってくるようになった、創くんからの「電話」。どれもとってもかわいいお話をしてくれて、嬉しいですよね。

というか、すでに「着信」がもう嬉しいんですよね。

こんな素敵な「通知」があるだろうか。「紫之創から着信があります」って。

で、通知を受けて出たら、もう本当にかわいいんです。

特に最初の電話だったか、そんなことをわざわざ報告しに電話してくれるの?っていうようなお話しをしてくれるのです。とてもとてもかわいい。

──そういえばライブ後のボイスで、「お客さんが僕に向かって、声をかけてくれたんです。嬉しかったなぁ♪」っていうのがあって、これが本当にかわいいんですが、その「電話」の内容もちょっとこれに雰囲気が似ていました。

このボイスを聴きながらいつも、(そりゃアイドルのライブなんだから、声くらいかけるだろうよ)というツッコミが浮かぶのですが*1、同時に、そんなことでしみじみ「嬉しかったなぁ♪」って言っている創くんが本当に純粋でかわいいなぁ、と思うのです(もう声くらいいくらでも掛けるよ〜そんな喜んでくれるならさ)。

「あんさんぶるトレーニング」の創くん

「トレーニングウェア」がとってもかわいかった。綺麗なお膝。

この「フィッティングルーム」でのポーズなども、あんまり運動が得意でない感じがどことなく出ている気がして、かわいい。

そういえば『!』「体育祭」で体操着の創くんも本当にかわいかったですが(網に引っ掛かっているイラストなど)、スポーティーな服装×創くんって、なんだか独特の魅力があって、多分、あんまり得意じゃないはずの運動をがんばってる!って思うと、愛おしくてかわいくて、応援したくなるのだと思います。

汗をかきながら運動をがんばる創くんを過剰に応援したり励ましたりしたいです。ちょっと何かできただけで異常なほど褒めてあげたい。汗も拭いてあげたい。

とはいえ、実は創くんの運動能力って、学院入学以降、徐々に向上していってるようなのです。もともと力持ちだという設定もある(気は優しくて力持ち。桃太郎。そう言えば桃太郎に少し髪型が似ていない気もしないでもない)。その辺りをいつかちゃんと確認したいですね。創くんの運動能力の変化について。及び、創くんの筋肉や肉体の状態(?)について。(ムキムキではないけど、相変わらず細いながらも、ちょっとしっかりしてきたかな?みたいなぐらいだったらいいな……などと勝手に妄想しています。)

ユニット新曲CDの創くん

発売時期も素晴らしいですよね。桜の咲く頃、リアル門出、リアル荒波GOの時期にリリースしてくれました。入社、入学、などの意味では私にはそういうイベントはなかったけれども、ちょっとあたらしい世界、アラナミに飛び込んでみるのもいいですよね。この曲を聴きながら、桜の咲く川沿いを散歩して、そういう気持ちになりました。

この素敵なジャケットも色々と使えそうです。飾ったり。写真を撮ったり。

2枚買ったので、1枚は持ち歩いても(心理的に)平気。

CDを聴く装置が、うちにはMacBlu-rayプレイヤーしかないな、と気づきました。

別にAppleロスレスMacに取り込んでしまえば同じなんですが、CDをカチャッとケースから取り出して、ゆっくり機械に吸い込まれていって、しばらく経つと演奏が始まるのとか。それを、ケースや歌詞カードを手に持ちながら味わって聴くのとか。そういうのはきっといいだろうなと思いました。

特に、こんなに可愛いケースならば一緒に味わいたい。発売時期も季節が重なったこともあって、リアルな物体としてのCDというものを意識するようになりました。

なので、少し良さめのCDプレイヤー(アンプに繋げる単体のもの)が欲しくなって簡単に調べたのですが、安いものでも6万円くらいと意外とする。なのでちょっと迷っています。

友也くんイベントの創くん

ちょっと前なのですが。創くん本人は登場しないのですが。「SHUFFLE×未知の聖夜とナイトヘッド!」イベントでの(言及された)創くん。

友也くんが、何回も創くんのことを話していたのが良かったな、と思ってました。登場しなくても創くんのことを考えてるんだなあ、と。いつも創がお茶を淹れてくれるんだ〜、とか(特にここ良かった)。

と同時に、あのイベントの友也くん、とんでもなくカッコよかったので、創くんも喜んでそうだなと想像しました(「秋」ごろにドラマや演劇の友也くんに喜んでいたように)。

日々樹渉クリパ(?)の際、創くんは、ソファで楽しそうに友也くんとおしゃべりしていたそうなので*2、その話もしてたのかな〜とか、想像しました。友也くん(明星先輩も、あと、いばにゃんも)カッコよかったです、とか。パーティでみんなが集まっていても、つい友也くんとばかりソファで話してしまう創くんがかわいいですよね。イメージが浮かぶ。

──あの友也くん、最初イラストを見ても、直ちには誰かわからなかったくらいカッコよかったものね。この眉毛の太さといい髪の色といい……さては友也くん!とすぐ推論しましたが。と同時に、MVや「オリジナルSPP」では「くまのぬいぐるみ」で可愛くすることも忘れてなかった。ライブで「くまのぬいぐるみ」を使うことを提案したのも友也くんでしたね。

8周年曲(「One with One」)の創くん

8周年の曲のMV。すごくアイドルアイドルしててよかったですね。

「うちわ」や、フロート(というのかな、アイドルが乗る派手な「山車」のようなもの)とか、『あんスタ』のライブMVではあんまりこれまでなかったような気もします。

『あんスタ』とは直接に関係のないことですが、個人的に私は、ちょうどこの曲がゲームで出たころ、『なにわ男子 Debut Tour 2022 1st Love』のブルーレイが発売されたばかりで、家でぐるぐるとつけっぱなしにして暮らしていた頃でしたので、なんだか重ねて見てしまいました。アイドルアイドルしたライブステージに、ハートマークのモチーフや、ピンクの入った衣装なども、なんとなく。

リアルの男性アイドル(女性アイドルもそうですが)にはそんなに興味が湧かないかなあ、とずっと思ってきたのですが。二次元、または、宝塚は好きですが、いずれもいわば〝この世に実在しないはずの美少年・美青年〟が見られる世界で、だからこそ好きなのでした。けれども「なにわ男子」、特に関西ジャニーズJr. だった頃からの大西流星くんは、〝この世に実在しない〟はずのレベルの美しさ、可愛さ(見た目のみならず、性格や雰囲気も含めて)だ!と思って着目していました(実はけっこう前に、二次元アイドルしか応援してこなかったというとある知人から教えてもらって、そこから私も好きになったんですよね。だからある種の親和性?はあるのかなと思います)。──と言っても、すでに他の趣味もあるので、ときどき動画やテレビを見たり、デビュー後はCDを買ったりという程度ですが。あとは雑誌もたまに。前に猫ちゃんの雑誌に大西くんが出ていたのですが、それが本当にかわいくて(猫も彼も)大事に持っています。

そういえば大西くん、子供の頃から新幹線が好きで(子供番組で、小さいころ新幹線を駅まで見に連れて行ってもらっていた話をしていた)、いつか新幹線のコラボ的なお仕事をしたいと言っていました。あの『あんスタ』の「お仕事」コラボみたいなイメージですね。(彼が雑誌か何かでおすすめしていた新幹線アイスのピスタチオ味、この前食べてみたらとても美味しかったです。私も新幹線が割と好きかも。混んでなければ。)

そんなわけで、別に両者は何も関係ないものなのですけれども、私が好きな二つの世界がなんとなく似ていて、どことなく重なって見えたのが個人的に嬉しかった、というだけのことでした。

「新幹線」コラボの創くん

「お仕事」。かわいかったですね。スーツ姿は「ハレノヒ」で見慣れていましたが。

コメントが創くんらしくていいし、動作も可愛い。

 

この「お仕事」は、まあかわいくて良かったんですが、リアル世界での「お仕事」=コラボの旅行プラン in 名古屋(イチオシTRIP)は、さてどうしましょうか。

こういうコラボカフェとか、どこどこで何かを展示してる、とか。そういうの全部行ったり見たりしようと思ったら、割と振り回されて疲れる上に、なんというか、そこまでの満足感はなかったりするんですよね。それだったらゲーム本編に課金してMVを眺めている方が満足感があったりする。同じ時間・お金をかけるにしても、確実にかわいいかわいい創くんをしっかり堪能できます。

最初はカフェシナモンすら、行かなくていいか、とか思ってました。今ではすっかりファンとなってしまいましたが。あちらは普通のコラボカフェとは違うというのと、しののんブレンドティーという、ほぼ唯一キャラクターの名前が入った商品が最推し創くんのものだということ、しかも、本編ストーリーと繋がっていたり(創くんが考案したブレンドということになっている)と、いくらなんでも創くんファンならば、少なくとも一度は行かないわけにはいかないというものだったと思います。

しかし今回のこの「旅行」はどうしようかな、と。名古屋の人ならパンフレットは簡単に買えますけど。そうでない人の場合、名古屋の観光地を巡ったり、ちょっとそこまでするべきかどうか微妙なところです。新幹線高速移動ボイスも、Ra*bitsはない訳ですし。このためだけに新幹線に乗って、名古屋に行くのか……?悩むところです。何かのついでだったらいいですけどね(何かついでをつくるか)。

創「ぼくなりに観光コースを考えてみました♪」

友也「観光コースの下見もしたんですよ…♪」

(『Music』「お仕事」より)

と言っているように、これに参加するメリットは、例えばその「ガイド」で、創くんがある観光スポットについて言及していたとして、実際に彼がその「下見」に行っているということなので、つまり私たちは、創くんが実際に行った(ということになっている)場所にリアルに行ける!ということになります。

三次元の人を推している場合、テレビ番組などで推しが座ったと思われる席に座るために、遠くのお店まで行く、という話は聞いたことがあります。それに近いことができる……かもしれない。

「タワー」は、名古屋に稀に行ったとしても自発的にはたぶん登ったりしないであろう場所。有名ではあるし、この機会に一回くらい行ってもいいかなと思える。

「商店街」も、普通に歩いたらそれなりに面白いだろうし、「神社」も、たまにはこういうところにお参りに行ったりするのは良いことでしょう。

あとは、「喫茶マウンテン」……。こちらの存在はずっと前から知ってはいるけど、それほど気が進まない、かも……。その「ガイド」で、創くんがこちらのスポットについて何らかコメントをしていたとして、そのコメント次第では、まあ行こうかな……という感じです。(量が多いから弟たちに分けてあげたいとか?そんなことを言いそう……?いや、それはちょっと『!』時代っぽいコメントかな……?などと考えている。)

スタンプを集めてもらえる「プレゼント」というものも、ううん……どういうものかわからないし、もらえないならもらえないでもいいような気がする。

とはいえ、二次元アイドルファンはあんまりこういう悩みが発生しないので、少し状況を楽しんでいる気分もあります。

けれども私自身の場合は、ですが、アイドルから癒されたり元気をもらいたいという気持ちが基本なので、あんまり振り回されたり大変な思いをするのはちょっと違うかな、と思うので、何でもかんでも無理に行こうとすることはないと思っています。私が楽しめるかどうか、楽しいと思えるかどうかという、要は自分の人生にプラスになるかどうか、という基準で考えるべきかなと。きっと優しい創くんなら、そうしてください、無理しないでください、と言ってくれると思うし。

そんなわけで、名古屋旅行はまだ検討中です。

*1:もちろん、この「ボイス」にあえて文脈を読み込めば、例の「講堂」ライブの記憶があるから、とも解釈できるでしょう。

*2:「ソファでトモヤクンと楽しそうに話してる『Ra*bits』の紫之創くん!」(泉)、「うひゃっ……!? 急に呼ばれたからびっくりしちゃいました」(創)。『!!』「スカウト!ホットウィンター」6。細かいことを言うと、時系列がちょっとはっきりしないのですが。友也くんの出たライブがいつなのかによるのです。とはいえ、友也くんのSHUFFLE企画のことは、以前から創くんも少しは知っていたんじゃないでしょうか。

鉄、アイドル、宝石──宝塚雪組『Lilacの夢路』感想

宝塚雪組『Lilacの夢路』。4月から5月にかけて咲くというライラックの季節にちょうど、大劇場で公演が行われます。お空も綺麗に晴れていて、まだ暑いというほどでもない心地よい気温。木漏れ日の花の道も美しくて、大劇場の中と外とが繋がっていくような、観終わった後もずっとドロイゼン兄弟たちの歌を(そして、『ジュエル・ド・パリ』の歌も)口ずさんでしまいそうな。そんなすっきり晴れやかな、夢や希望にあふれた明るく素敵な作品でした。

(『ジュエル・ド・パリ』もずっと見ていたいような、終わってほしくない、と思うような素敵なショーでした。主題歌もすごく良かったです。)

目次

「鉄の歌」(!)

冒頭からいきなり、もうドロイゼン家のアイドルたちに心をつかまれました。あの「鉄の歌」(仮)の場面です。

サビ?(鉄だけに……いやなんでもないです)の、

人の手から 機械へ

鉄が全てを支配する

というところはしっかり記憶しています。

そして続けて、鉄は曲げられる、伸ばせる、強くて丈夫、みたいな「鉄」という素材の素晴らしい特性について、歌い上げ(?)ます。──イケメンすぎる三兄弟が、銀橋で。素敵なダンスを踊りながら。

愛やロマンを歌うのではなく、「」というのがちょっとシュールにも思えるのですが(スカステ「NOW ON STAGE」でも、微妙にそういう感じのお話があったかと思います)、かえって私には、それがとてもカッコよく思えました。美麗すぎる3兄弟が、ものすごくカッコよく踊りながら、「鉄」という無機質なものへと情熱をぶつける姿。男役らしい、ひたむきな美しさが感じられました。(振り付けも印象的で、マネしてみたくなる。鉄や機械を表すような?動きだったと思います。メロディもずっと頭から離れない。)

さらにそのあと、「ドロイゼン・ファイヴ」(5人兄弟)による歌とダンスが続くという流れでした。

私はもう、この冒頭から始まる一連の、まるでアイドル・ステージのようなシーンにいきなり心をつかまれてしまい、大興奮してしまいました。ああ、いいなあ、綺麗でかっこいいなあ、雪組の皆さんが輝いてるなあ・・・と。

なので2回目に観に行ったときは、鉄の歌きた!ドロイゼン・ファイヴきた!と、ワクワクしながら楽しみました。

アイドル・ドロイゼン5

そう、今回感じたのは、本当に皆さんがアイドルのように輝いていた、ということです。特に私の大好きな、朝美絢さん、和希そらさんは、本当にアイドルのようでした。──もしかすると、アイドルというのを悪い意味で捉える人がいるかもしれませんが、私としては、最高にポジティブな意味で使っています。ステージの上で光り輝く存在、その人のことを思うといつも気分が高揚する存在。そのような意味なのです(私はもともと個人的に、二次元・三次元のアイドルが好きなので、ついそういう言い方になってしまいます)*1

彩風さん長男を中心としながら、朝美さん、和希さんがキラキラと輝いていて、両目で追いかけるのが大変なほどでした。(S席で2回観ることができたのですが、どうしてももう一回見たくて、わずかに残っていたB席を追加しました。少し離れて、全体を見渡すように観るのも良いだろうなと思います。)

朝美さんが美しくて素晴らしいというのは、もう言うまでもありません。お一人で歌う場面でも、とても綺麗な歌声を聴かせてくださって素晴らしかったです。

和希そらさんの軍人さんのお衣装もとってもお似合いでした。さすがのダンスもとても美しかったです(軍服でダンスをしているのも、アイドルっぽく思えた)。

縣さんが中心となって(和希さんも一緒に)製鉄所でダンスする場面もとってもカッコよかった。

こんなふうに、それぞれの場面ごとで、衣装や楽曲、テイストの異なるいろんな歌やダンスを次々と披露していただいて、とても贅沢で、まさにアイドルのステージのようでした(ミュージカルなので当然と言えば当然なのですが)。

そういえば、インテリ、軍人、ひたむきな職人、などというように、メンバー(兄弟)がさまざまな属性(?)をカバーしていて、その点でもまさに究極のアイドルユニットと言えますよね(?)。(朝美絢さんはインテリな役がとても似合うと思う。私は個人的に知性的なキャラクターが好きで、だから本当にありがたいです。*2

あとアイドルユニットはメンバーの関係性というのも重要ですが、兄弟という設定でその辺りも楽しめますよね。スピード重視で信念を持って突き進むリーダー(長男)。それに振り回されながら、やや複雑な心境の次男。そんな兄さんたちをフォローする、優しい三男。そんな彼らの関係を、良いなあと思って見ているアントン……(「信頼」の歌の場面など。「NOW ON STAGE」での縣さんのコメントがとてもピュアで素敵だった)。

理屈で考えても面白いが……

まあ実際には、あの「鉄の歌」(仮)は冒頭というより、その少し後なのですが。本当の冒頭のシーンは「夢」の場面でした。この「夢」にも、朝美さん、和希そらさんが出ていらっしゃいましたね(本当に、素早くお召替えをなさっているのですね……)。

うたた寝をしながら、そろそろ朝美さん・和希さんたち演じる兄弟たちが来る頃かな、という長男さんの頭の中のイメージと、その直前に読んでいたゲーテのニュースとが混ざって、そのような夢になったのでしょうか。

ちなみにこのゲーテの死というのは、ある意味で一つの時代の変わり目を表現しています。同じ雪組さんの『fff』では、ナポレオン、ゲーテ、そしてベートーヴェンが、時代精神のいわば深層における交流を果たしていましたが、今回のお話『Lilacの夢路』は、その少し後の時代のドイツ。『fff』のナポレオン(彩風さん演じる)とゲーテの対話の場面では、もっと速く情報や物が届けられたなら、ヨーロッパが一つに繋がったなら、といった話題が出ていましたが、それを担う欠かせない手段の一つは「鉄道」でしょう。ゲーテらが新しい時代の扉を開いたとすると、さらにその少し先、より未来へと進んでいく場面を描いています(「Zukunft製鉄所」というネーミングも未来ですよね)。

しかしながら、そういう時代背景*3や(『公演プログラム』の経済史の先生の記事もとても勉強になった)、宝塚歌劇のそもそもの始まりは「鉄道」にあることなど(『公演プログラム』。謝珠栄さん。小林一三生誕150周年。鉄の「レール」を伸ばして繋げる、過去から未来へというようなテーマも、そんな昔の時代から今に至るまで繋がってきた伝統、さらにその「レール」の繋がっていく先に、初舞台生さんが今回登場なさって……という感慨もある)、いろいろと理屈で考えてもとても面白く、楽しめるお話なのですが、しかしそういったことをあまり考えずとも、直感的に、感覚的に、とにかく素晴らしい雪組のスターさんたちをしっかりと楽しむことができ、まさにうっとりと「夢」に浸ることができた、というのが私の感想です。

考えさせられるお話/楽しめるお話

今回のお話は、あんまり難しく考えなくとも追いかけられる、割とまっすぐなお話だと思いました。もちろん「闇」の要素もあり、一筋縄ではいかないのですが、残酷さ、トラウマ、苦しみ、憎しみ、というような人間の心の苦悩などがそれほど描かれるわけではありません。

お話は情熱的に、テンポよく進みます。ハッピーな、希望にあふれたエンディングに向けて。なので、お話そのものにう〜んと唸らされたり、あまり考え込んだりすることなく、ただ純粋にステージを楽しむことができました。

実は私は、すでに退団された上田久美子さんの作品がとても好きで、スカイステージで放送があるたびに保存していって、「上田久美子さん作品集」ディスクを作っているほどです(あの100GB入るやつで)。なぜなら、上田さん作品のお話には、いつもとても深みがあるから。本当に考えさせられますし、引き込まれるお話が多いのです。例えば、『金色の砂漠』、『BADDY』、『fff』などは、そういった意味で私は特に好きです。

スカステの「演出家プリズム」という番組では、上田さんは、ただ眺めて楽しむだけでなく、鑑賞者自身の心の闇を暴くような、暗いものに直面させるような、そういうタイプの現代美術の作品について言及されていました。いわゆる「考えさせられるお話」というものも、たいてい、読者や鑑賞者はただの傍観者のままではいられないものです。よほど鈍感な人ではない限り、見ているうちに自分自身について否応なく考えさせられたりします。

その意味で言えば、今回のお話はそういう「ものすごく考えさせられる」といったタイプのものではありません。あまり自分自身の存在について自問自答などすることなく、むしろ普段の日常をすっぱり忘れて、舞台の美しさ、スターさんの輝きに、シンプルに没入して楽しむことができました。

これはどちらがいいというものではありません。たぶん、両方がなければダメなのです。純粋に楽しめるお話もいいけれども、それだけだと飽きてしまったりするかもしれません。新しく興味を持って観に来られる人を増やしたり、色々なタイプの観客を惹きつけるには、きっと色々なタイプのお話が必要なのです。私は宝塚を見るようになってまだそう長くはありませんが、スカイステージなどで過去作品を見ていると、本当に様々な種類のお話があることに驚きます。「宝塚はいつもこういう感じ」などとは決して一言ではいえないのです。かなり芸術性が高かったり、見る側にそれなりの教養を要するようなお話もあります。かと思えば、気楽に感覚的に楽しめる娯楽に重点を置いた作品もある。海外の傑作ミュージカルもあれば、漫画作品をベースにしたお話もある。

(ちなみに私がスカイステージに加入したのは、『fff』を見た時。このお話は何だ!と思って、もっと解説や説明が欲しくて、「NOW ON STAGE」を見るために加入したのです。だから、そういうフックになるような、何か心に引っ掛かるような作品は、やっぱり必要なのだと思います。)

何回も観たい

つまり今回は、お話や構成が比較的シンプルだったからこそ、雪組さんのスターの輝きがすっきりとくっきりと見えた気がした、ということです。それこそキラキラとした宝石のような、ジュエル・ド・宝塚ともいうべき、美しく輝かしいスターさんが贅沢に揃っていらっしゃる今の雪組さんの魅力を、わかりやすくはっきりと見せてくれたお話だったと思います。少なくとも私は、ああ、こういうのが見たかった!!と思いました。(『蒼穹の昴』のフィナーレで、和希そらさんが真っ赤なお衣装に身を包んで登場し、銀橋を歌いながら進んでいく場面を見て、ああこれはもう本当にアイドル・・・と、ぼうっと、恍惚と見ていました。) トップ娘役さん、夢白さんも、華やかな衣装で登場されて、とても綺麗でしたね。

なので、この『Lilacの夢路』、もう何回だって観たい。観ながら歌いたい、踊りたい。「鉄の歌」きた!とか言いたい。・・・というわけで、これはもうブルーレイを買っちゃおうかなと思っています。宝塚関連はスカイステージに毎月お金を払っている代わりに、円盤類は滅多には買わないと決めていたのですが。放送まで待てないし、プレーヤーに入れっぱなしにしておいてぐるぐるとずっと観ていたいと思ってしまう。『ジュエル・ド・パリ』も、もちろん何度も見返したい素晴らしいショーでしたし(しつこいですが、主題歌が本当に良いんですよ)。

*1:「アイドルとして君臨する朝美絢」、藤井大介さん、『公演プログラム』

*2:けれども、スカステで観た、ロミジュリ新人公演でマーキューシオを演じる朝美さんは、ぞくっとするほど良かった。美麗で端正な顔立ちなのに、やんちゃで悪そうで危ない、というのもとっても良い。

*3:ベルばらをはじめとして、このあたりの時代、18世紀末〜19世紀のヨーロッパを宝塚は描くことが多いですよね。旧時代的・貴族的なものと、近代的なものと、両方を混合して、いわばいいとこどりで描ける、というのもあるのかもしれません。近代的な価値観に基づくお話は我々に馴染みやすいですが、やはり貴族的な豪華な雰囲気も味わいたい、という条件を満たしてくれます。